前年夏の賞与額に納得感はあるか聞くと、もっとも多かったのは「どちらかといえばそう思う」で31.2%だった。一方で「そう思わない」とした人は合わせて53.6%だった。
直近の自身の評価に納得感が「ある」とした人は合わせて42.4%にとどまった。もっとも多かったのは「あまりそう思わない」で31.7%だった。「そう思わない」(25.9%)とした人と合わせると、57.6%が評価に納得していないという結果に。
「賞与への納得感」と「評価への納得感」の相関係数を調べた。相関係数とは2種類のデータ間の関連性(相関関係)の強さを示す指標であり、1に近いほど相関関係は強くなり、一般的に0.7以上は「強い相関関係がある」と判断されている。
「賞与への納得感」と「評価への納得感」の相関係数は0.765と強い相関関係が見られ、賞与への納得感が低い人は、評価への納得感も低い傾向にあるといえる結果となった。
賞与への納得感がない理由については「世間一般の平均額に遠く及ばない」「全員が一律の金額だから」といった金額への不満のほか、「賞与額の計算方法の周知がされていない」など、算定基準が不明瞭なため自身の成績が金額に反映されていないように感じるという回答が目立った。
また、評価への納得感がない理由については「上司との1on1ができていない」「評価基準がそもそも存在しない・不明瞭」など、フィードバックの有無や評価基準の不明瞭さ、「勤務期間で賞与が決まる」といった年功序列制への不満が寄せられた。
評価に納得ができた場合、仕事への満足度が「高まる」と答えた人は55.7%に上った。賞与と評価の納得感には相関が見られることから、双方の納得感が得られることで、仕事に満足感を持って働く人が増えると考えられる。
調査は5月1〜7日にインターネットで実施。従業員数3人以上の企業に所属している全国の20〜50代の正社員のうち、2024年4月に転職活動を行った人、今後3カ月で転職活動を行う予定の人(3カ月以内に中途入社した人を除く)を対象とした。有効回答数は1342人。
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