伊山: 次のステップは、これらの新しい価値軸が、どれぐらいのポテンシャルがあるのかを、AIで分析していきました。その結果、つまみを作る、自分が喜ぶという発話や、ライフハック的な裏技という発話のスコアがかなり高く出てきて、今後の訴求の新たな示唆が得られました。
伊山: このインサイトの探索を実際に行うために、スコアが高かった人を中心にインタビューも行っております。インタビューからは、2つの大きなインサイトが見えてきました。
1つ目は、家にあるものでこれまでにない味ができる、新発見というインサイト。味ぽんと何かを組み合わせることで新しい味が楽しめる、そういった価値があると生活者が反応してくれる可能性があるのではないかという気付きが得られたわけです。
伊山: さらに2つ目として、家族をお持ちの方でも自分流にアレンジする、自分が好きな味を味わいたいというインサイトが発見されました。自分のために作るという価値軸は、われわれとしても新鮮な気付きでした。
今回「パーパス・アクション・サイクル」を活用してみての成果が3点あります。まず、気付けていなかったブランドの価値に気付くことができたということ。2つ目は、スピード感のある分析ができたということ。そして3つ目は、AI分析の結果をしっかりと人の手で読み解きながら、組み合わせていくことによって、かなり手触り感のある価値軸の規定ができたということです。
AIはまだまだビジネスに活用されていないという現状があり、精度に半信半疑な方も多いと思いますが、人の目でしっかり読み解きながら分析すれば、新たな発見が得られると感じています。
山田: 伊山さん、非常にユニークな取り組みをお話いただき、ありがとうございました。では、次に、この「パーパス・アクション・サイクル」がインナーブランディングでどのように活用できるのかを、和泉のほうからお話させていただきます。
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