メルカリは日本最大級のフリマアプリとして多くのユーザーに支持されてきた。しかしその成功の裏で、SNSを通じた「さらし文化」が横行する問題が起きている。
特に、商品が届かない、偽物だった、あるいは取引相手の態度が悪いといった理由で、購入者や出品者の個人情報やチャット内容が無断でSNSに公開されるケースが増加している。
このような行為は、取引相手を攻撃するだけでなく、名誉毀損やプライバシー侵害といった法的問題にもつながる可能性がある。それでも利用者がSNSに内容を公開する理由としては、メルカリ運営の不十分な対応もありそうだ。
例えば、通報や問い合わせシステムがあるものの、問題のある投稿やアカウントの削除が遅れることが多く、被害者が救済されないまま終わるケースが少なくない。そこで、「トラブル内容をSNSに公開し、騒ぎになれば運営は対応してくれる」という経験則ができてしまったのではないか。
SNSで拡散されるトラブルの一つ一つは小さなものに見えるかもしれないが、それが積み重なることでサービス全体の信頼性を損ねてしまいかねない。
これらの事例は、スタートアップという一種の免罪符に守られた“性善説モデル”が抱える共通の課題を明らかにしているのではないだろうか。
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