企業のOJTに関する意識変化について、最も多い回答は「ハラスメントに気を付けなければいけなくなった」で68.0%。「効率よく教えなければいけなくなった」(59.5%)、「新人に教える人が少なくなった」(53.1%)と続いた。また、年代が上がるほど変化を強く感じている傾向となった。
他方で、教える側の「勇気付ける」「位置付ける」「跡付ける」といった教え方が、新人のパフォーマンスにプラスの影響を与えていることが明らかになった。その他、新卒に対しては「振り返る」も同様の影響を与えていた。
教わるネットワークが広く、複数人から教わっているほど、パフォーマンスや組織社会化(社内の人間関係・歴史の理解、業務上の知識やスキルの習得、全体に対する自分の役割の理解)にプラスの関連が見られることが分かった。また、教える側が社内外の知り合いに新人を紹介するなどの「出会わせる行動」をとると、新人のエンゲージメント向上にプラスの影響を与えることが明らかになった。
教わる新人側の主体的行動力(プロアクティブ行動)と、パフォーマンスとの関連を見ると、「訊(き)く力」「先を読む力」「会う力」「真似る力」「記す力」の5つの行動力が、パフォーマンスにプラスに影響することが分かった。
主体的行動(プロアクティブ行動)の実践が高い層と低い層を比較したところ、実践度が高い新人の方が、「仕事に慣れた」と感じる時期が早い傾向となった。また、個人パフォーマンスや、文化的社会化・職業的社会化・役割的社会化も全体的に高い傾向となった。
新人の行動を新卒・中途別に分析した結果、全体的に「会う力」が低く、特に中途採用の新人でその傾向が顕著であることが分かった。また、40代以降では多くの行動率が顕著に低下することが明らかになった。
調査は過去3年以内のOJT経験者を対象に、20〜59歳の男女4000人から回答を得た。
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