「イオンモール」10年後はどうなる? 空き店舗が増える中で、気になる「3つ」の新モールスピン経済の歩き方(6/7 ページ)

» 2025年03月05日 06時00分 公開
[窪田順生ITmedia]

今後求められる店舗、物流、倉庫の「集約」施設

 ネット通販で「ポチる」ことに抵抗のない今の40〜50代が高齢化して、足腰が弱くなったり外出が面倒になったりすると、食料品や生活必需品など宅配の需要は右肩上がりで増えていく。しかし、トラックドライバーは人手不足なので、企業は物流拠点の集約化を進めていくしかない。

 つまり、これまでは各社でバラバラに倉庫で保管して、バラバラに運んでいたものを、効率良く保管、梱包、配送するために、地域内に巨大な物流センターを置き、そこに荷物やドライバーを集中させるのだ。もちろん、倉庫や梱包作業も省人化するため、アマゾンのような「ロボット倉庫」だ。

 ただ、その巨大なロボット倉庫が店舗から遠いとなると、効率が悪い。

 ドローンで荷物を運ぶような時代になっても、「リアル店舗で買い物体験をしたい」客は一定数いる。ショッピングというエンタメを楽しむためである。

イオンモール(出典:プレスリリース)

 巨大なロボット倉庫とリアル店舗もなるべく近く、なんなら同じ建物内にあればベストだ。このような形で店舗、ロボット倉庫、配送センターという3つの機能が1つの建物内に集約したような施設が、人口減少の日本では必ず必要になってくる。

 ここまでいえばもうお分かりだろう。それこそが10年後のイオンモールの生きる道だ。

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