タニタが置き社食を開始するきっかけとなったのが、機内食だ。同社は2021〜2023年まで、JAL国際線の機内食を監修していた。
機内食はその特性上、冷凍の状態で機内に搭載する必要がある。そのため、冷凍でもおいしく、かつしっかりかみ応えのあるレシピの研究開発に取り組んだ。
約2年半の間に7種類の機内食を開発するなかで、タニタは冷凍食品についてのノウハウを蓄積した。「これを何かに生かしたいと、2022年末からは自社で冷凍弁当の製造・販売を開始しました。あくまで実験的な取り組みだったのですが、想定以上に好意的な声が寄せられました」(浅尾氏)
ちょうどその時期は、コロナ禍を経てリモートワークやフレックスタイムなどの多様な働き方が広まっていた。浅尾氏は「当時、社員食堂や仕出し弁当などの従来のサービスでは、従業員の食事に対するニーズを満たしきれないと感じていました。いつでも、どこでも手軽に食事が取れる冷凍の置き社食サービスの需要はこれから高まるだろうと判断し、サービスを開始しました」と振り返る。
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