――国内のケースでも他業種を参考にすることはあるのでしょうか。
もちろんあります。例えばニトリさんの小型店舗は興味深い研究対象です。大型ロードサイド店だけでなく、都市部のショッピングセンターに併設する小型店舗も展開されています。そうした事例を直接見に行き、出店戦略や運営方法を分析します。その後、関係者と意見交換しながら自社の出店の参考にします。つまり、業態や国境を越えて、成功事例を取り込みながら独自の出店戦略に落とし込んでいきます。
――秋葉原のような駅前店舗は非常に需要が強いと感じます。利用するのはやはり若い世代が中心ですか。
若い方も多いですが、最近はビジネスパーソンや女性の利用者も増えています。特に「鍵付き完全個室」の需要が高く、都心では顕著です。
――その鍵付きブースはどのような立地を中心に展開しているのでしょうか。
基本的には人口が集中する都市部が中心です。新宿のように東口と西口の両方に出店するケースもあり、お客さまの利便性を高める狙いがあります。小規模でもエリア内に面で展開していくことで、いつでも近くにあると思える環境づくりを進めています。
――なるほど。地方出店の考え方とは明らかに違いますね。
その通りです。これまでのように点で出店を考えるのではなく、都市部では面でマーケットを形成することを重視しています。
――快活CLUBは2024年7月に、渋谷でカフェラウンジと個室中心の新業態店舗も展開しています。これはどういった狙いがあったのでしょうか。
渋谷センター街店は、個室にカフェラウンジを併設する形で始めました。当初はオープンスペース型にしましたが、実際に運営してみると個室の方が圧倒的に人気で、常に満席に近い状況でした。渋谷はスーツケースを持って利用する方も多く、ちょっと休憩するにしても「席が確保できない」という不便さがありました。そうした利用者の声もあって、現在は全室予約可能な個室に切り替えています。
――料金設定はどのくらいなのでしょうか。
店舗によって若干異なりますが、渋谷センター街店は、平日は鍵付き完全個室が1時間850円程度です。1時間あたり千円を切る設定ですので、都心の立地やサービス内容を考えれば安価だと思います。
渋谷のような繁華街では、リモートワークやオンラインミーティングの場所に困っている方が必ず出ます。われわれはそこに「安心して座れる個室」を提供することが大きな強みです。当初はラウンジ中心でしたが、実際の利用者の声を反映して素早く仕様を鍵付き個室中心に変更しました。こうした柔軟性のある、アジャイル的な運営がわれわれの強みだと思います。
――実際、こうした店舗では利用者の属性も変化しているのでしょうか。
快活CLUB全体では利用者の約8割が男性ですが、渋谷のような駅前型では女性比率が3割程度まで上がっています。若年層の利用も多く、個室中心型店舗ならではの広がりが出ています。
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