石川氏が2020年の入社後にまず取り掛かったのはインフラ整備だった。紙だらけだったバックオフィスや営業業務のデジタル化、ロースペックPCの交換や新しいPCの支給、オフィスや工場の労働環境の整備などを進めていった。その中で少しずつ社員との関係を構築していった。
これまでのやり方を大きく変えていくにあたって、不安に感じた社員もいたようだ。石川氏は「今はみんなと強固な信頼関係を築けていますが、仲違いしたこともたくさんありました」と振り返る。
「前代表の父の姿を見ていて、中小企業では怒らないと人は動かないと思い込んでいたんです。怒りたくないけど怒ってしまった結果、社員に『良かれと思ってやっていたのに、頭ごなしに怒られる。なぜこんなことを言われなければならないのか。俺はもうこの人の下で仕事できない』と言われて、1カ月くらい口をきいてもらえませんでした。最終的に和解し、会話ができる状態になりましたが、自分のやり方が間違っていたと気付けました」
このようなぶつかり合いは一度や二度の話ではない。社員と衝突した際には諦めずに分かり合えるまでずっと話し続け、パワハラやセクハラが横行する文化にも根気強く向き合った。最初は「お手並み拝見」と見ていた社員たちも、会社が少しずつ変わっていく空気を感じ、現在は腹を割って話し合える関係に発展した。
なか卯の「床に置かれた食器」問題 企業の沈黙が呼ぶ“将来の波紋”
「落とし物DX」で売上15億円 競合だったJR東日本も導入した「find」はどんなサービスなのか
ユニクロのセルフレジ、なぜあれほど「快適」なのか? 「徹底的な分かりやすさ」はこう作られている
セブン、店内“スチーム”調理の「できたてラーメン」 600円前後で発売、勝機は?
スシローの注文用ディスプレイ「デジロー」は何がすごい? 大画面に盛り込まれた数々の仕掛けCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング