組織改革を進める中で、新たに人事制度も確立した。中でもユニークなのが「自己申告型報酬制度」だ。社員は今後半年間の業務内容と希望給与額を宣言する。宣言に対し、社員と投資委員会というチームが業務の実現可能性や報酬の妥当性を議論し、最終的な報酬額を決定するという仕組みだ。
この制度は石川氏の違和感から生まれた。「ミッション、ビジョン、バリューを策定したことで、みんなが今までにないくらい目を輝かせて仕事して、仲良くなって、頑張っている。これまで『怒られないように仕事しよう』『余計なことをしないようにしよう』と他人軸で仕事をしていた社員が、ようやく自分たちが作った軸を指針にオーナーシップを持って仕事をし始めた。その中に評価制度が組み込まれたら、そっちを見て仕事をしてしまうのではないかと思ったんです」と話す。
報酬に対してスキルや業務内容が不足している場合には「もっとこういうことをしたら理想の報酬に近づけられるよ」と提案する。逆に「もっともらったほうがいいよ」というアドバイスをすることもあるという。
申告は半年に1回。直近では2025年9月に実施したが、人件費は年間600万〜700万円増の見込みだという。社員自身が仕事の役割と報酬を決める仕組みは、彼らが会社の現在地や自身の仕事の価値に向き合い、そこから当事者意識を持ってどのように改善していくのか、その姿勢を育む機会になっているように見える。
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