高級チョコのゴディバ、なぜ「低価格帯」に手を伸ばすのか 日常使いの顔を持ったワケ(1/3 ページ)

» 2026年01月21日 07時30分 公開
[熊谷紗希ITmedia]

 高級チョコレートの代名詞ともいえるゴディバ。1972年に日本に上陸して以降、お中元やお歳暮といったギフト需要を取り込み成長してきた。そんなゴディバが、2020年11月の「GODIVA Cafe」の出店を皮切りに、続々と“手ごろな価格帯”の新業態を出店している。

 2022年4月にはクレープやワッフルなどを扱う「GODIVA dessert」、2023年2月にはチョコクロッフルやドリンクを扱う「GODIVA GO!」、同年8月にはパン屋「GODIVA Bakery ゴディパン」を開業。2025年4月にはクレープ専門の「ゴディバ クレープ」、同年5月にはバターサンドなどの焼き菓子を扱う「G Butters’」をオープンさせた。

GODIVA Cafe1号店「GODIVA cafe Tokyo」(画像:ゴディバ ジャパン プレスリリースより)

 全国で4店舗を展開するゴディパンでは「コロネ(ショコラ)」(464円)や「ベルギーチョコレートのクリームパン」(388円)などを販売。2025年7月、池袋に常設展をオープンした、G Butters’では「バターサンド」(648円)や「フィナンシェ」(432円)などの単品商品に加え、3個入りや8個入りといった手土産にちょうどいいサイズのボックスも販売している。

 なぜゴディバは「高級チョコレートブランド」と「日常使いできるブランド」という2つの顔を持つようになったのか。

 ギフト需要の変化や日常ブランドとしての出店戦略、そして高級なイメージを保ちながらすそ野を広げるためのブランド設計などについて、ゴディバジャパン常務執行役員の櫛山伸也氏に話を聞いた。

ゴディバのブランド戦略についてゴディバジャパン常務執行役員の櫛山伸也氏に話を聞いた

ギフト需要の変化が「新業態」誕生のきっかけに

 これまでゴディバは、お歳暮やお中元などのギフト市場で強い存在感を示してきたが、コロナ禍をきっかけに人々の購買行動は変化した。矢野経済研究所が発表した「国内中元・歳暮市場規模推移と予測」でも市場の縮小傾向が示されている。

国内中元・歳暮市場規模推移と予測(画像:矢野経済研究所「ギフト市場に関する調査を実施(2024年)」)

 櫛山氏はギフト市場の変化について「お中元やお歳暮といった需要は、今でも根強い日本の習慣だと思います。ここはしっかりゴディバとして押さえていくところです。しかし、その一方で、自分へのご褒美といった個人消費へのシフトや、友人や家族、恋人にカジュアルな贈り物をしたいという需要も増えてきていると感じています」

 この消費傾向はアフターコロナからより強まっているという。ゴディバではこれまでもカジュアルなギフト需要を意識して、スーパーマーケットやコンビニで一口サイズのチョコレートが入ったボックスやカップアイスなどを展開してきた。

 よりカジュアルなギフト需要が高まることを見据え、2020年からワッフルやパンといったカテゴリーでの新業態店の出店を進めてきた。

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