リテール大革命

「閉ざされた国」サウジアラビアの特大スーパーに潜入! 国民の過半数が「30歳以下」の国で進む小売DXの実態 がっかりしないDX 小売業の新時代(5/5 ページ)

» 2026年02月10日 10時40分 公開
[郡司昇ITmedia]
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どちらが優れているかではなく「どこで勝負するか」

本記事のポイント

  • DXの効果は「新しいこと」より「面倒を減らすこと」
  • ECは良いデザインのサイトがあるだけでは成立せず、欠品・代替・配送・CSの運用が重要
  • 会員プログラムはポイント制度ではなく、価格と在庫と体験を束ねる

 ここまで、サウジにおける外資のカルフールと内資のDanube、それぞれの特徴を紹介しました。

 カルフールは、カテゴリーの広さと配送の選択肢を含む総合力で、生活者の購買をまとめにいく設計です。中東最大級のリテールグループのスケールを生かし、標準化されたオペレーションで「どの店でも同じ体験」を提供します。

 Danubeは、ECを成立させるための裏側(在庫精度・ダークストア・ロイヤルティ運用)に投資し、実務で勝つ設計です。3億9000万ドルのダークストア投資計画は、「プレミアム×確実な配送」という価値提案を支えます。

 サウジはVision 2030の追い風で変化が速い市場です。電子決済比率が8割前後、30歳以下が過半数という環境では、デジタル対応は「あればうれしい」ではなく「なければ選ばれない」前提条件になっています。

 だからこそ、DXの評価軸は「新しいことをやった」ではなく、「不満が減って継続利用が増えた」に置くべきです。その意味で、カルフールとDanubeの比較は、サウジの今の小売DXを理解するのに良い題材になります。

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