金融・Fintechジャーナリスト。2000年よりWebメディア運営に従事し、アイティメディア社にて複数媒体の創刊編集長を務めたほか、ビジネスメディアやねとらぼなどの創刊に携わる。2023年に独立し、ネット証券やネット銀行、仮想通貨業界などのネット金融のほか、Fintech業界の取材を続けている。
「吉岡さんに3000円送って」。開発者がスマートフォンに話しかけると、数秒後、隣に座る同僚の端末にプッシュ通知が届いた。振込完了――。パスワードの入力もなければ、画面のタップすらない。
住信SBIネット銀行が2月27日にベータテストを始めるAIエージェント「NEOBANK ai」は、声やチャットで指示するだけで振込や家計分析ができる。開発したのはわずか5〜6人の若手エンジニアだ。ベンダー発注を諦め、社内APIを掘り起こしながらアジャイルで作り上げた。邦銀初をうたうこのサービスは、銀行アプリの「どこに何があるか探す」体験そのものを変えようとしている。
住信SBIネット銀行が2月27日にベータテストを始めるAIエージェント「NEOBANK ai」は、声やチャットで指示するだけで振込や家計分析ができる。開発したのはわずか5〜6人の若手エンジニアだ(筆者撮影)住信SBIネット銀行が開発した「NEOBANK ai」は、生成AIとの対話を通じて利用者の目的をくみ取り、必要な操作画面をその場で自動生成するアシスタント機能である。同社はこれを「ジェネレーティブUI」と呼ぶ。
従来の銀行アプリは、銀行側があらかじめ用意したメニューの中から利用者が目的の画面を探し出す設計だった。振込なら「送金・支払」、住所変更なら「メニュー」から「各種設定」へ――。機能が増えるほど階層は深くなり、たどり着くまでの手数も増える。
ここに生成AIを導入することで、「やりたいことを聞いて、AIが『じゃあこれですね』とUIを出し分ける。探してもらうという動線が大きく変わる」。UXデザイン部長の関衛介氏はそう説明する。
同社はこの変化を、銀行サービスにおける「UIのパラダイムシフト」と位置づける。店舗と通帳の時代から、インターネットバンキングで「いつでも」が可能になり、スマートフォンの登場でアプリへと接点が移った。生成AIは、その次の転換点にあたるという認識である。
利用者は銀行アプリのホーム画面からNEOBANK aiを起動し、テキストや音声で話しかける。「田中さんに1万円送りたい」と入力すれば振込画面が立ち上がり、知りたい情報や必要な手続きへ直接案内される。iOSでは音声の読み上げにも対応しており、画面を見ずに会話だけで振込を完了させることもできる。
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