一方で、現在Adobe Creative Cloudを使っていて、現状の業務フローを維持したい場合は慎重な検討が必要だ。特に社外とのデータ受け渡しにPremiereやAfter Effectsのプロジェクトファイルを前提としているケースでは、Adobe Creative Cloudを継続するのが現実的な選択となる。
また、画像編集においても、IllustratorやLightroomの代わりとなるツールはApple Creator Studioに含まれていない。ベクターデザインや写真管理・現像も含めたAdobeエコシステムを活用しているなら、Adobe Creative Cloudを使うほうがよいだろう。
もう一つの選択として、より低価格のツールや基本機能を無料で利用できるツール群を組み合わせる方法もある。例えば、トリミングや文字入れ、軽い補正程度の画像編集や、クリップのつなぎ合わせ程度の動画編集、テンプレートを基にしたチラシ制作といった用途であれば、AffinityやCanvaなどで十分なケースも多い。
参考:「Adobe不要説」は本当か? AI機能から無料アプリAffinity V3の“現実的な乗り換え”案を考えてみた
動画や画像といった視覚的なコンテンツがビジネスにおいても重要視されるようになった今、コンテンツ制作を手掛けるのは必ずしもプロのクリエイターや専門部署とは限らない。制作に不慣れな担当者がすぐに使えること、導入コストを抑えることが優先される場面もあるだろう。
そういった場合には、こういった低価格・無料系ツールを選び、「使える機能の範囲内で作れるものを作る」という割り切った運用も現実的な選択肢となる。
Apple Creator Studioでは、新規登録者を対象に1カ月の無料試用が提供されている。また、Appleの対象デバイスを新規購入したユーザーは3カ月の無料利用が可能だ。乗り換えを検討しているのであれば、まずは現在のツールと併せて試用して検討するのが安全だろう。
選択肢が増え、目移りすることも増えたが、勢いで乗り換えるのではなく、用途とツールの相性をしっかり見極めることが大切だ。
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