昭和から受け継がれてきた屋上遊園地が令和の時代に生まれ変わるという話題性もあり、リニューアル直後から想定を上回る来場者が屋上遊園地に足を運んだ。新規顧客はもちろん、リピーターも一定数いる。これは狙い通りで、そのための工夫を凝らしていた。
「さまざまな仕掛けを用意しました。例えば、子どもの身長を測れる場所では、スマートフォンで写真を撮影している方を多く目にします。数カ月おきに記念撮影するために、定期的に来場されているのだと思います」と池田氏は分析する。
加えて、集客増のためのイベントを精力的に行っている。子ども向けのものだけでなく、いくつものイベントを企画した結果、売り上げは従来の3倍前後、月平均で200万〜300万円となった。
さらに、他のフロアへの波及効果も生まれている。具体的な数値は計測していないが、百貨店での滞在時間は明らかに伸びており、半日ほど過ごす人も少なくないという。
「屋上遊園地をリニューアルして話題になったことで、百貨店での行動が本来の形、つまり『滞在する』という形に戻りつつあるのです」
それまでは、滞在せずに特定のブランドショップで買い物をして帰る、あるいはデパ地下だけ利用して帰るという流れが主流だった。
「今回の8フロアの改装では、ゆっくり滞在できる場所をしっかりと設けました。屋上もそうした場所として、うまく機能したのではないかと考えています」
池田氏は、新旧融合の空間設計が、結果的に売り上げの向上にもつながったと指摘する。
「子どもが自由に遊べる無料のアート遊具エリアの隣にコイン遊具があることで、遊びの幅が自然と広がります。『ピカチュウに乗りたい』『汽車に乗りたい』という気持ちが自然と生まれ、結果としてコイン遊具も利用される流れができていると感じます」
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