輸送手段をトラックから鉄道や船舶に切り替える「モーダルシフト」が注目されている。背景には、残業規制の強化でトラック運転手が不足する「2024年問題」などへの対応がある。だが、自然災害による輸送障害の懸念もあり鉄道の割合は約4%と低調だ。
国土交通省が作成した貨物鉄道へのモーダルシフト推進に関する資料では、鉄道について「定時性に優れた効率的な大量輸送機関」と評価。全国にネットワークがあり、中長距離輸送の手段として適していることから活用が必要だとした。二酸化炭素排出量がトラックと比べて大幅に低いことも利点として挙げる。
政府は鉄道輸送の導入企業への補助事業も実施しているが、荷主や運送会社の動きは鈍い。荷物をトラックから鉄道に載せ、鉄道の到着地からトラックに積み替える手間や時間がネックとなるほか、日本では短中距離輸送が中心のため、長距離でこそ発揮される鉄道輸送のメリットが薄れることなどが要因だ。
国交省は、鉄道は自然災害で大規模な輸送障害がたびたび発生し、荷主の信頼が低下しているとも指摘。トラックや船舶、航空などの輸送機関別分担率で鉄道は4%台で横ばいとなっている。
推進に向け、トラックから鉄道への載せ替えが容易なコンテナの活用のほか、災害時の代替輸送の拠点駅強化、トラック・船舶による代行輸送体制の構築が求められる。
一方、近年はドローンによる輸送も検討されている。ただ、現状では技術開発が途上で積載量や航続距離が限られることなどから、本格的な導入には至っていない。(井上浩平)
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なぜ「時速5キロの乗り物」をつくったのか 動かしてみて、分かってきたことcopyright (c) Sankei Digital All rights reserved.
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