列車や駅の無人化は、今後さらに進むだろう。従来は、駅係員や車掌が常駐していたため、利用客は対面で問い合わせることができたが、無人化が進めばそうした対応は難しくなる。
このため鉄道会社は、サービス低下を防ぐため、問い合わせ対応を集約したサービスセンターの整備を進めている。大都市圏の駅ではインターフォンによる遠隔対応が一般化しているが、列車内では同様の対応は容易ではない。
その代替手段として普及しているのが、車内のドア上部などに設置されたLEDや液晶の案内表示装置である。利用客に必要な情報を常時表示することで対応しているが、対面であれば補足できた内容を限られた情報で正確に伝える必要があり、「分かりやすい表現」がより重要になる。この課題は、チャットなどオンラインでの顧客対応にも通じるものがある。
また、無人化は防犯面での不安にもつながる。これに対しては、車内への防犯カメラ設置など、機械による監視体制の強化が進められている。
一方で、駅の役割そのものを見直す動きもある。ローカル鉄道では、使われなくなった駅舎のスペースを改装し、飲食店などに貸し出す取り組みが広がっている。鉄道業務とは直接関係しないものの、地域のにぎわいを生み出すとともに、駅利用客に「人の気配」を感じさせる効果もある。
無人化と機械化が進む一方で、利用客とのコミュニケーションをいかに補い、安心感を維持するかが重要な課題となる。効率化の先に求められるのは、人を減らすことではなく、人に代わる形でサービスの質をどう担保するかという視点である。
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