そんな苦境にあるタクシー業界に、さらに追い打ちをかけるかもしれないのが、(3)の「米中で実用化が進む『完全自動運転タクシー』の上陸」である。
日本に住んでいるとSF映画のような話だろうが、完全自動運転タクシーは中国では深センや武漢など、米国ではサンフランシスコ、ロサンゼルス、フェニックスなどで普通に走っている。
ひと昔前によく心配された「完全自動の車は暴走が怖い」といった懸念も、大きく表面化していない。むしろ、最近は中途半端に人間がかかわる自動運転の危険性が浮き彫りになっている。
例えば、2026年4月12日、新潟県弥彦村で運行していた自動運転バス「ミコぴょん号」が歩行者2人をはね、負傷させる事故が発生した。とはいえ、問題は「自動運転」そのものではない。
事故後に会見を開いた村の担当者によれば、バスは自動運転中だったが、事故直前に歩行者を検知したため自動で停止。その後、運転手が手動運転に切り替えて走行し、その際に事故を起こしたのだ。
日本のタクシー会社も当然、自動運転の導入を模索しているが、人間のドライバーとの「共存」を掲げるところが多い。日本のタクシーは単なる移動手段ではなく「おもてなし」である、という考え方が強いからだ。それ自体は評価できることではあるが、安全運行の観点からは中途半端な共存ではなく、完全無人タクシーのほうが社会に求められていく可能性もある。
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