「働くことを通じた成長が重要だ」と答えた割合も68.8%と過去最低を記録し、2021年の82.1%から5年間で13.3ポイント低下した。背景には「成長とは何か」という価値観そのものの変化がある。
2017年と2026年で、正社員が「働くことを通じた成長」としてイメージする項目を比較すると、傾向の違いがはっきり表れている。
伸びたのは「仕事仲間や他部門とうまく協力できるようになること」(2017年を100とした場合137)、「感情を抑えられるようになること」(同130)、「上司や同僚から高い評価を受けること」(同128)など、目の前の業務を円滑にこなすための力だ。
一方、「どこでも通用するスキルや技能が身につくこと」(同87)や「社内外の人脈が広がること」(同76)など、社外でも通用する市場価値に関わる項目は軒並み下がった。
中俣氏は「成長が『目的』から『手段』に変わった」と読み解く。市場価値を高めること自体が目的だった時代から、実務をこなすための手段として成長を捉える層が増えた。
仕事選びの基準にも、同じ傾向が表れている。「入社後のキャリアコースが明確に示されていること」(2019年を100とした場合147)が最も伸び、「やりがいを感じられること」(同77)は大きく後退した。
就活プラットフォーム「外資就活ドットコム」を運営するハウテレビジョンの調査(2026年)でも、「転職で有利になるかを重視して企業選びを進めた」就活生が72.3%に達しており、最短距離でキャリアを築きたいという意識は入社前の段階から浸透しつつある。中俣氏は、この変化を「キャリアのタイパ化」と表現する。
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