正社員の就業観は10年で変化した。以前は「市場価値を高めたい」「やりたい仕事をしたい」という「自己拡張型」の意識が比較的強かったが、現在は暮らすために働く「省エネ適応型」へとシフトし、成長基準の内向き化と相まって、静かな退職や学ばない社員の増加を招いている。
実際に、ギャラップ(米国)の調査では日本の従業員エンゲージメントは7%と世界最低水準にあり、職場の低体温化は国際的に見ても際立っている。
ただし、男性20代の動きは、この流れとは異なる方向を示唆している。中俣氏は、若年層の変化の先に「生存戦略型」への移行を予測する。AIに代替されないキャリアを早く築かなければならない、組織には期待も依存もできない。そうした意識が広がり、働くことをよりシビアに捉える人が増えていくという。
「残業の多寡に関係なく挑戦機会を与えるマネジメントや、副業・越境学習の後押しが重要だ」と中俣氏は語る。初任給の引き上げや評価制度の見直しに動く企業は増えているが、今回の調査からは、処遇改善だけでは対応しきれない「働く意味」の変化がうかがえた。
成長の定義が変わる中で、企業は社員にどんな機会を示せるのか。その答えが、これからの人材獲得と定着を左右しそうだ。
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