カバンに抱きつく“チラ見”ロボットが世界でヒット 「かわいさ」はなぜ売れるのか(5/5 ページ)

» 2026年05月24日 09時00分 公開
[小林香織ITmedia]
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なぜ世界的にヒットしたのか

 AIの進化やメンタルケア需要の拡大により、世界的にAIペットロボットの市場が成長している。国内では、カシオ計算機の「Moflin(モフリン)」(2色、各5万9400円)やGROOVE X(東京都中央区)の「LOVOT(ラボット)」(44万9900円〜、月額費用別途)など高額モデルも増え、人気が高まっている。

小動物のような見た目で、400万通り以上の個性を持つという「モフリン」(出典:カシオ計算機のプレスリリース)

 そんな中、AIを搭載していないミルミがなぜ世界的にヒットしたのか。

 「いくつものこだわりが、“驚き”として捉えられているように思います。見た目の生き物らしさ、バッグチャームとしてお出かけできる仕様、さらに恥ずかしそうな振る舞いと何段階かの驚きがあり、それらが相まって評価いただけたのかなと。AIを使わなくてもかわいいものは作れるし、全世界共通の『かわいさ』を導き出せたのかなと思います」(冨永氏)

 「当社のロボットに共通する要素として、『その場にいるだけで、ちょっと温かい気持ちになる』ことを大事にしています。幸せをおすそ分けするロボットを作るにあたり、AIは特段必要ではなく、上目遣いなどの多様な仕草によって表現できると考えました。実際、この振る舞いは十分なインパクトとなり、購入動機につながっていると思います」(金川氏)

初年度で10万台の販売を目指すという(ユカイ工学提供)

 ユカイ工学では、初年度のミルミの販売目標として10万台を掲げている。今後は、新たなラインアップ展開や、アパレルブランドとのコラボも視野に入れているという。「まだまだ通過点であり、さらなる高みを目指す」と、冨永氏は意気込みを示した。

著者プロフィール:小林香織

 1981年生まれ。フリーランスライター・PRとして、「ビジネストレンド」「国内外のイノベーション」「海外文化」を追う。一般社団法人 日本デジタルライターズ協会会員。エンタメ業界で約10年の勤務後、自由なライフスタイルに憧れ、2016年にOLからフリーライターへ転身。その後、東南アジアへの短期移住や2020年から約2年間の北欧移住(デンマーク・フィンランド)を経験。現地でもイノベーション、文化、教育を取材・執筆する。2022年3月からは東京拠点。

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