副業転職者が転職前に把握していた項目を見ると、通常転職者との差が際立つのは「同僚となる人たちの人柄」「組織全体の文化・風土」「今後のキャリアパスや昇進の機会」といった、求人票や面接だけでは分かりにくい情報だ。副業先で実際に働くことで、組織の内側を知った上で転職を判断している。
中俣氏は「副業は採用前の“お試し期間”として機能している。スキルの見極めやカルチャーフィットの確認がしやすく、定着や活躍の可能性を高められる」と語る。
副業転職者の「働く幸せ実感」は5点満点中3.88で、通常転職者(2.84)を上回った。「ワーク・エンゲイジメント」も3.92対2.90で、同様の傾向が見えた。事前に職場の実態を知った上で転職を決めているため、入社後のギャップが生じにくいようだ。
副業転職者のキャリア志向にも特徴がある。通常転職者と比較すると、「昇進・昇格し、高い役職に就くこと」「予期せぬ出会いや機会を生かしたキャリア形成」「新しい環境や役割への積極的な挑戦」の志向が強い一方、「1つの組織で長く安心して働き続けること」「仕事とプライベートの調和」を重視する傾向は弱い。
安定よりも挑戦を選ぶ層が、副業を足がかりに次のキャリアへ進んでいる構図といえる。
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