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東京都水道局のアプリ「評価2.1→4.5」 230万ユーザー獲得までの”泥臭いユーザーファースト”(3/4 ページ)

» 2026年06月09日 09時38分 公開
[ITmedia]

高齢者に寄り添い、パスワード設定に30分

 水道局アプリは都内の水道契約者の25%が利用しているが、チームはさらなる利用者層の拡大に向けて動いている。若い世代への普及が進む一方で、スマホの操作に不慣れな高齢者層の利用率は高くない。利用促進のため、高齢者層が多く住んでいる都営住宅に、水道局職員自ら足を運び、アプリ説明会を開催している。

 説明会では参加者に職員が寄り添い、二人三脚で水道局アプリの登録を進める。「パスワードを決めてくださいと言っても、『パスワードって何?』というところから始まります。英字と数字を混ぜないといけないと説明すると、どうしようと固まってしまう方もいらっしゃる。その横で30分、一緒に考え続けるようなこともあります」(菊地氏)

 効率を重視するならば、こうしたサポート業務は外部の専門業者や携帯ショップなどに外注するのが一般的だ。しかし、水道局が自前での対応にこだわるのには理由がある。

 「いずれは外部委託を考えていくことになると思うのですが、現時点では職員が直接対応することに大きな意味があると思っています。現場でお客さまの声を聞けるのは、非常に貴重な機会です」(菊地氏)

 利用者がどこでつまずき、何に不満を感じているのか。そのリアルな利用シーンを職員自身が見て学ぶという現場主義が、同アプリの品質を支えているのかもしれない。現在も利用者は順調に伸び続けており、チームは「まだまだ走っている状態。気を抜くわけにはいかない」(菊地氏)と気を引き締める。

 かつて公務員の仕事といえば、「前例踏襲で仕事をしていればなんとかなった」時代があったかもしれない。しかし、多様化する住民ニーズと激変するデジタル社会において、その前提は崩れつつある。

 「『公務員の仕事はつまらない』と思っている方がもしいたら、その印象を改めていただきたいなと思います。今はすごく時代が変わってきていて、行政サービスに求められるものも多様化しています。新しい考え、新しい知識、新しいアイデアを私たちも求めていますし、それを形にできる、とてもやりがいがある職場だと思っています」(菊地氏)

 低評価という現実から逃げずに、ひたすら誠実に利用者の声に向き合い、改善に取り組む。230万ユーザーを引き付けた東京都水道局の取り組みは、変わりゆく行政DXの成功事例と言えるだろう。

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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