西日本シティ銀行が選んだ私用スマホ禁止は、いわば「物理的に断つ」対策だ。端末がなければ撮影も投稿も起こりようがないため、即効性は高い。
ただ、これは時代の流れに逆行しているのかもしれない。小林氏によれば、「AIによる議事録作成や要約を目的とした録音について、同意をしてくださる顧客が増えてきた」という。録音や撮影に対する社会的な抵抗感は年々下がっている。そのため、私用スマホの持ち込みを規制する行為は、時代の流れに逆らう一時しのぎのものでしかない。
社員のスマホはロッカーにしまわせる一方で、会議の音声は録音してAIで文字起こしや要約をしている。記録を減らそうとしながら、別の記録はむしろ増やしているという点に、ねじれがあるのだ。
社員が機密情報を記録・拡散してしまうことを禁じても、業務において録音やAI活用を促している限り、根本的な解決にならないのである。
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