「成長しなければ」と焦る若手、「パワハラ」におびえる上司 すれ違いの実態(3/3 ページ)

» 2026年06月22日 17時45分 公開
[岡安太志ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

上司を悩ませる葛藤

 若手が成長を渇望する一方で、現場で指導にあたる上司や先輩社員は強い葛藤を抱えている。

 育成側は、「自分たちの経験則が通用しない」という世代間ギャップ、「ハラスメントになるのではないか」というコンプライアンスやパワハラへのプレッシャー、そして慢性的な人手不足による多忙さという、3つの壁に直面している。

新人・若手と、上司・職場の実態と本音

 若手に腫れ物に触るように接することで、ハラスメントなどの問題は起きにくくなった。しかしその一方で、若手が最も求めている成長支援が進まないという皮肉な状況も生まれている。

 こうした環境は、「ゆるブラック化」や「ホワハラ(ホワイトハラスメント)」につながるリスクをはらんでいる。

求められる「上司頼み」からの脱却

 こうしたギャップを埋めるためには、育成を上司個人の努力に依存する「上司頼み」の状態から脱却する必要がある。

 まず重要なのは、率直に意見を言い合え、失敗しても大丈夫だと思える安心できる環境を整えることだ。心理的安全性が確保されて初めて、若手は自律的に能力を発揮できる。

成長意識の変化をふまえた、これからの方向性

 また、世代間ギャップや上司の負担を補う仕組みとして、「アセスメントツールの活用」と「職場ぐるみの育成」が有効だ。

 適性検査やコンディション把握サーベイ(従業員へのアンケート調査)などを活用し、若手の特性や状態を客観的に把握することで、より適切な配置や指導が可能になる。

 さらに、上司だけでなく中堅社員なども巻き込み、職場全体で育成に取り組むことで、上司の負担軽減と若手の成長機会の拡大を両立できる。そうした取り組みが、人材の定着と成長の好循環につながるだろう。

ダイハツ工業、旭化成、NOT A HOTELなど登壇:
無料セミナー「ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏」開催!

photo

ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。

AIを活用したデジタル戦略が必須となる中、ダイハツ工業や旭化成、NOT A HOTELなどビジネス変革に取り組む企業の「当事者の声」を通じて、現場のリアルな課題解決方法を探ります。視聴登録はこちらから。


  • 開催日:2026年7月8日(水)〜8月5日(水)
  • 形式:オンラインセミナー
  • 参加費:無料

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR