手取り14.8万円だった“超・斜陽産業”の牛乳配達店 利益10倍・年収2倍にした「DXの全貌」(1/3 ページ)

» 2026年06月29日 07時30分 公開
[ITmedia]

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 週1日休み、1日14時間労働、給与は14万8000円――。そんな過酷な労働環境と業績の低迷に苦しんでいたのが、「超・斜陽産業」と呼ばれる牛乳配達業界で事業を営む明治クッカー(千葉県市川市)だ。

 こうした状況を抜け出すべく、同社は「顧客の役に立つ時間」を生み出すために、Google Workspace(ビジネスに必要な機能が集約されたGoogleのクラウドツール)を活用してDXに取り組んだ。その結果、11年間で月商を約6倍、社員の平均年収を2倍、利益率を10倍にし、V字回復を果たした。

 本記事では、同社の西原亮社長の講演に基づき、アナログ脱却に向けたDXの実例や、生産性を劇的に上げる具体的な考え方について解説する。

明治クッカーの西原氏(画像:編集部撮影)

本記事は3月16〜19日に開催した「変わる情シス 2026冬 AIを武器にできる中堅・中小企業のIT課題解決ガイド」内の講演、明治クッカーの西原亮社長による「『超』斜陽産業の牛乳配達屋がやってきたDX」の内容を記事化したものです。


 牛乳配達業界は、市場規模が250万世帯から175万世帯へ、店舗数も3600店から1980店へと縮小し続ける「超・斜陽産業」だ。明治クッカーは明治の宅配専用商品を毎週、顧客の自宅に届ける事業を展開しており、現在は5000軒の顧客を抱える。対面接客を通じた「友達以上家族未満」の顧客関係が強みである一方、現場は労働集約的でアナログな環境だった。

 2013年8月、西原氏は2代目として家業を継いだが、そのわずか2週間後に前社長である父親が急逝し、突然1人で会社を背負うことになる。父の代の現場は「週6、1日14時間労働で月給14.8万円、残業代・有給なし」という過酷な状態で、長年未払いだった残業代や有給休暇の支払いを昔からの社員から迫られたという。

 牛乳配達は薄利多売なビジネスのため、顧客を増やして規模を拡大しても、社員の業務量が増加するだけで利益は残らず、結果として社員が疲弊していく「貧乏暇なし」状態に陥っていた。

 また、採用面でも問題が起こった。求人では「お客さまとのコミュニケーションが好きな方」「シニアの方と笑顔でお話しするのが好きな方」という文言で募集していた。しかし実態は、利益を確保するために「1時間に13軒スピーディに配達して」「お客さんに捕まらないで(話さずに)早く帰ってきて」と指示せざるを得なかった。この理想と現実のズレから、お客と丁寧な関係構築ができる優秀な人材ほど辞めてしまう悪循環が発生していた。

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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