次なる狙いは「IoT(モノのインターネット)市場」でした。孫氏はモノがインターネットにつながるためにはバッテリー持ちの良いデバイスが不可欠であると考えます。そこで、消費電力の少ないチップ設計に長けた、英国企業「Arm(アーム)」に狙いを定めます。Armは、作成した設計図をAppleやAndroidのスマートフォンメーカーなどに売るビジネスモデルを持っており、同氏はこの会社に資金などのリソースを全振りしました。
しかし、ソフトバンクは投資の失敗も少なくありません。WeWorkなどへの投資が大失敗し、深刻な資金難に陥ったこともありました。キャッシュが底を突き、「Armを売って資金を調達するか」というギリギリの決断を迫られるところまで追い詰められたのです。
実際、ArmをNVIDIAへ約4.3兆円で売却する話を進め、手を結ぶ直前まで行きました。しかし、米国政府や英国政府、さらには中国政府からも「待った」がかかりました。独占禁止法上の懸念から他のITビッグベンダーも反対したため、泣く泣く売却を断念します。
そこからソフトバンクは、なんとか資金を調達して窮地をしのいだ後に、Armを米国市場に再上場させました。現在、ArmはAIの波に乗り大成功を収めています。
では、現在ソフトバンクはどの領域に目を向けて、どんな最強の相方とタッグを組んでいるのでしょうか。もちろん、それはAI市場であり、相方はChatGPTを運営する「OpenAI」です。
ソフトバンクは将来を見据え、けた違いのAIインフラ投資も進めています。同社はフランスに約14兆円をかけてAIデータセンターを作ると発表したほか、日本国内でも北海道の苫小牧や大阪の堺に大規模なデータセンター投資を行っています。
AIを動かすには、膨大な電力が必要です。フランスに建設予定のデータセンターは「5GW級」と言われており、これは「日本の1000世帯が1年間で消費する電力」に相当する規模です。
また、堺のデータセンターの横には、次世代のバッテリー工場を作る計画も進んでいます。そこでは「亜鉛ハロゲン電池」(亜鉛とハロゲンの化学反応を利用して充放電を行う電池)の製造を目指しています。
現在主流の「リチウムイオンバッテリー」は発火リスクがあることに加え、リチウムに使用されているレアメタルやレアアースは中国がシェアの大部分を占めているという課題があります。そこで孫氏は、発火のリスクが低い「亜鉛ハロゲン電池」の製造に目を向けました。亜鉛もハロゲン化合物も日本国内で調達できるため、素材から発電・蓄電まで全てを含めた安全な「AIインフラ」を構築することが、現在の同氏の考えです。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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