単に役職定年を廃止するだけでは、若手の昇進機会の減少や組織の新陳代謝の停滞を招きかねない。人件費が経営を圧迫することを防ぐためにも、以下のような施策を併せて実施する必要がある。
なお、現状ではあまり問題視されていないが、定年後再雇用制度の存在もこれから課題になるだろう。
現在の法律では、60歳からの定年制度が認められているが、希望者には65歳までの雇用機会の確保が企業に義務付けられている。そのため、定年年齢を60歳とし、希望者は再雇用という形をとる企業が多い。
その場合、再雇用者に対しては定年前とは異なる人事制度を適用する会社がほとんどだ。定年前より仕事上の責任や給与が減少し、人事評価の対象とならない、昇格・昇給のチャンスがない、というケースも少なくない。
このような再雇用制度の運用は、役職定年制度と同様にミドル・シニア社員のモチベーション低下や能力発揮の機会損失を招きかねない。
もちろん、年齢とともに体力や気力に衰えを感じたり、仕事以外の時間を大切にしたいと考えたりして、仕事はそこそこでいいという人もいるだろう。本人の状況や意向、そして企業が求める役割やパフォーマンスを擦り合わせながら処遇を決めることが望ましい。
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