このクラスは激戦区であるためか、他機種にはない特徴的な機能を備えた製品も多い。そのひとつがオリンパス「E-P1」「E-PL1」が備える「アートフィルター」だ。これは画一的なフィルター処理ではなく、「ジェントルセピア」や「ジオラマ」などの言葉から連想されるイメージに近づくよう画像解析と処理を行うもので、非常に特徴的な写真が気軽に撮影できる。
液晶画面を見ながら撮影するライブビュー撮影は多くの機種が対応するが、ユニークな機構を持つのが「α330」「α380」「α550」。これらはミラーボックスを搭載するデジタル一眼レフながら、オートフォーカス用センサーを別途搭載する「クイックAFライブビュー」という機構を搭載することで、背面液晶を見ながら高速な位相差オートフォーカスを利用できる。
今回紹介している製品はコンパクトデジカメからのステップアップ層も対象とするため、オート撮影の高機能化を含め、操作性に配慮した機種も多くみられる。写真用語が分からなくても液晶画面を見ながら「色の鮮やかさを変える」などの項目でさまざまなパラメータを調整できる「ライブガイド」を搭載したオリンパス「E-PL1」や、ダイヤルを回すだけでこちらも液晶画面を見ながら背景のボケを調整できる「NEX-3/5」がその代表例としてあげられるだろう。
ここまでは主に機能面からの選び方を考えてみたが、デジタル一眼の魅力はモノとしての存在感、充実感に起因する部分も大きい。クラシックカメラ的な存在感に魅力を感じるならばオリンパスの「E-P1」、正反対にデジタルアイテムとしての近未来的な質感で言えばソニーの「NEX-5」が選択の上位に位置することになるだろう。
また、カラーバリエーションでいえば、パナソニック「DMC-GF1」やオリンパス「E-PL1」などが多色展開を行っているが、その極めつけはペンタックスの「K-x」で、オーダーカラーシステムを利用すればなんと100色のバリエーションから好みのカラーリングを選択できる(本体20色×グリップ5色)。
画質面について言えば、各社が激しくしのぎを削るクラスの製品と言うこともあり、各製品とも高感度撮影時のノイズ対策などハイレベルであり、大きな難点は存在しない。各社それぞれの傾向は確かに存在するが、それは個性というものだ。まずは店頭やメーカーショールームに足を運び、手にした感覚を含め“自分にシックリくるか”を大切に、製品選びをして欲しい。
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