パナソニックは、今年4月の「LUMIX DMC-G2」に続き、6月から「LUMIX DMC-G10」を販売開始している。どちらもマイクロフォーサーズ規格に準拠した、ミラーレスタイプのレンズ交換式カメラである。両機の主な違いは、DMC-G2がバリアングル&タッチパネル式の液晶モニタであるのに対して、DMC-G10の液晶は固定式で、タッチパネルには非対応。そのほかにも、いくつかのスペックを抑えることで、より求めやすい価格を実現したのがDMC-G10である。
ボディは、天面の中央部が大きく膨らんだ、一眼レフカメラ風のデザインを採用する。前面から見ただけでは、従来モデルのDMC-G2やDMC-G1、DMC-GH1とそっくりで、やわらかな触感の塗装も継承する。カラーバリエーションはなく、ボディカラーは黒のみ。本体重量は336グラムで、ビューファインダー付きのレンズ交換式デジカメでは最軽量をうたっている。
液晶モニタは3型/約46万画素の広視野角TFTを搭載する。視認性は良好で、明るい屋外でも特に不都合は感じない。一方、液晶ビューファインダーには、約22.2万画素のフィールドシーケンシャルカラー方式を採用している。DMC-G2などの従来製品は約144万画素の高精細な液晶ビューファインダーを搭載するが、そこからは大きくスペックダウンしている。従来機と見比べると確かに精細感は劣るが、見えにくいというほどではない。
基本的な操作系は、これまでの製品を踏襲する。ボディ天面には電源スイッチのほかに、撮影モード、ドライブモード、フォーカスモードのダイヤルやレバーを備え、背面にはISO感度やホワイトバランス、AFモードなどの各ボタンを装備する。また、グリップの後ろには電子ダイヤルがあり、これを回すことで絞りやシャッター速度の調整、露出補正、プログラムシフトが行える。
エントリーモデルにしてはボタンやダイヤルの数が多めで、初級者には一見すると取っ付きにくい印象を受けるかもしれない。だが、各機能に素早くアクセスできるように配慮された操作系であり、慣れればスムーズな操作ができる。天面のiAボタンを押すことで、フルオートに相当する「おまかせiAモード」にすばやくセットすることも可能だ。
個人的には、ボタンやレバーのサイズが小さすぎて、大きな手のユーザーには押しにくいことが少々不満だが、アナログのレバー操作を積極的に取り入れている点は便利に感じる。
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