ITmedia NEWS >

シンプルでストイックなデジタル一眼レフ――シグマ「SD15」レビュー(1/4 ページ)

» 2010年07月22日 08時30分 公開
[永山昌克,ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

安定したホールド感と心地よいレリーズ感

 シグマ「SD15」は、独自の撮像素子「FOVEON X3」を搭載したデジタル一眼レフだ。同社のデジタル一眼レフ機としては、2002年の「SD9」、2003年の「SD10」、2007年の「SD14」に続く4作目で、SD14の発売から約3年ぶりのモデルチェンジとなる。

photo シグマ「SD15」スターティングキット

 ボディは、オーソドックスな一眼レフカメラのデザインを採用する。外形寸法は144(幅)×107.3(高さ)×80.5(奥行き)ミリで、本体重量は680グラム。一眼レフとして超小型軽量というほどではないが、かといって大柄でもなく中くらいのサイズと重量だ。従来機SD14からの外観の変更点は少ない。液晶モニタが大型化し、一部のボタンの割り当てと形状が変わったが、各部のデザインはほぼそのまま受け継いでいる。

 今回の試用では、スターティングキットに付属する標準ズーム「18-50mm F2.8-4.5 DC OS HSM」を使ったが、その装着時のホールドバランスは良好だ。筆者のやや大きな手の場合、グリップが指にぴったりとフィットし、シャッターボタンは押しやすい位置にくる。

photophoto 背面ボタンの各機能の名称は、撮影関連は白い文字で、再生関連は赤い文字でそれぞれ記されている(写真=左)、記録メディアはSD/SDHCカードで、電源には専用リチウムイオン充電池を採用する(写真=右)

 天面左のDダイヤル(ドライブダイヤル)が電源スイッチを兼ね、ダイヤル回転によって素早く起動する。ファインダーには視野率98%で倍率0.9倍のペンタプリズムを、液晶モニタには3型約46万画素のTFTをそれぞれ搭載。SD14と比べた場合、ファインダーの仕様は変わらないが、液晶モニタのサイズと画素数が向上している。

 AFは一眼レフで一般的なTTL位相差検出方式で、AF測距点は5点に対応。背面の測距点選択ボタンを押しながら、グリップ部のコマンドダイヤルを回して、測距点の切り替えができる。AFスピードは超高速とはいえないが、動体以外では不自由なく合焦する。そしてシャッターボタンを押すと、一眼レフとしてはややソフトな印象のシャッター音を鳴らしながら、シャッターが切れる。レリーズの感覚は小気味がいい。

photophoto マウントの内側にダストプロテクターを装備し、ゴミやホコリの侵入を防いでくれる(写真=左)、標準ズーム「18-50mm F2.8-4.5 DC OS HSM」を装着。左肩のDダイヤルでは、連写やセルフタイマー、ミラーアップ撮影などを選択できる

 連写は、SD14と同じく秒間3コマに対応する。連写可能枚数はアップし、RAWでもJPEG/Fineでも21コマまで続けて撮影可能だ。ただし、画像の書き込みにはそれなりの時間がかかる。RAW画像21枚を連写した場合の書き込み時間は約70秒(スピードクラス4のSDHCカード使用時の実測値)。1コマ書き込まれるごとに、1コマずつ液晶モニタにアフタービューが表示される。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.