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カメラ任せで最適な写真――サイバーショット「DSC-TX9」レビュー(2/5 ページ)

» 2010年08月02日 08時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
右にある撮影モードボタンをタッチするとこの画面に。8つから選ぶ。「手持ち夜景」や「HDR」はシーンセレクションんの中に。背景ぼかしとプレミアムオートと3D撮影は新設(写真=左)。背景ぼかしモードだと、焦点距離に応じて「被写体との推奨距離」が表示される。左下のアイコンは、ぼかし効果の大きさと、美肌効果。ポートレート用途を考えた機能なのだ(写真=右)

 4つめは新しく「プレミアムおまかせオート」を搭載したこと。従来の「おまかせオート」に、よりややこしい処理をする「プレミアム版」が追加されたのだ。

 TX1はBSI CMOSセンサーの連写の速さを生かして、連写した画像を合成することでランダムノイズを減らす「手持ち夜景」と「人物ブレ軽減」モードを持っていた。これはかなり優秀で有用なのだが、そのモードに切り替える必要があることからなかなか使われなかったという。さらに、2010年春モデルでは露出を変えた写真を2枚連写して、カメラ内で合成する「HDR」も追加された。

 で、この3つの特殊な撮影機能を自動的に働かせるのが「プレミアムおまかせオート」なわけだ。

 プレミアムおまかせオートでは常に連写して1枚だけ保存するという動作になり、カメラ側が夜景と判断すると「手持ち夜景」モードとして連写&合成でノイズの少ない夜景を手持ちで撮れるようにし、「逆光」だと判断すると自動的にHDRが働くのである。これらが機能しているかは、撮影直前に左上にアイコンが表示されるので分かる。

 プレミアムおまかせオート時は連写&合成処理が入るため1枚当たりの撮影に数秒かかるが、ざっと使った感じでは良い結果が得られる方が多かったので、普段はプレミアムおまかせオートにしちゃっても構わないだろう。

 詳しくは作例コーナーで。

 5つめはTX9の新機能を3つばかりまとめて紹介。まずはAF。被写体をタッチすると「自動追尾AF」が働くようになった。次は「背景ボケ」モード。2枚連写して合成することでメイン被写体以外を大きくボカした写真を撮れる。これもあとで作例で。

パノラマ写真だと再生ボタンがあらわれる。これをタッチするとフルスクリーン表示になりパノラマが自動スクロール再生される

 最後は3D機能。3Dスイングパノラマとスイングマルチアングル。前者は3D対応のテレビが必要。後者はカメラの液晶モニタで「擬似的に3Dを楽しめる」という面白い機能だ。スイングパノラマの要領でカメラを動かしながら連写し、そこから位置が少しずれた2枚の写真を作る(左目用と右目用という感じ)。で、カメラを動かすことで微妙に写真を動かし、立体っぽく見せるという技だ。

 写真だと分かりにくいけど、こんな感じ。

3D撮影モードは2つ用意された
スイングマルチアングル時の撮影画面。指示に従ってカメラを振る。撮影画像は1920×1080サイズのJPEG2枚と、MPOファイルの両方に保存される
スイングマルチアングルで撮影した写真。カメラを左右に振っているアイコンをタップすると再生が始まる
このように左右に振ると、それに応じて微妙にアングルがずれた写真が表示される(遊具の重なり具合を見ると微妙にずれているのが分かる。実際にカメラを動かすと、ちゃんと立体的に見えるのが面白い

 面白いけど、カメラ上でしか楽しめないから、お遊び機能という感じかな。細かな絵作りは、最後の作例と一緒に。

HD動画は16:9なので撮影時はフルスクリーン表示となる。動画時の顔検出やタッチAFがないのはちと残念である
再生時の画面。画面をタッチすると拡大表示。左か右にフリックすると写真の切り替え。タッチ即拡大表示というのは誤操作しやすいのだがどうだろう。iPhoneのようにダブルタップで拡大される方がよいかと思う

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