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使い勝手を高めたハイエンドコンパクト――「PowerShot G12」(1/3 ページ)

» 2010年10月14日 11時00分 公開
[ITmedia]
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 キヤノン「PowerShot G」シリーズといえば、同社コンパクトデジカメのフラグシップモデル。昨年秋に登場したシリーズ10代目の「G11」ではバリアングル液晶がひさびさに復活したほか、1/1.7型1000万画素CCDの高感度センサーと画像処理エンジン「DiGiC4」を組み合わせた「HS SYSTEM」によって高画質化を図ったモデルとして注目された。

 そして今秋に登場した最新作「PowerShot G12」は基本スペックをG11から継承しつつ、画質はもちろん、手ブレ補正や動画撮影機能、操作性など多岐に渡る改良を加え、一眼レフに勝るとも劣らないパフォーマンスを示すコンパクトデジカメとなっている。

photo 「PowerShot G12」

電子ダイヤルでより快適な操作性を実現

 バリアングル液晶や上部に2段重ねのISO感度ダイヤルと撮影モードダイヤル、上部左には露出補正ダイヤルを搭載する外観は前作G11とほぼ変わらない。多くのボタンやダイヤルを搭載することで武骨な外観となってはいるが、瞬時に、かつ、確実に狙った値に設定できる快適さも引き継がれている。

photophoto 左にヒンジのあるバリアングル液晶(写真=左)、レンズは前モデルと同じく28〜140ミリ相当(開放F値もF2.8〜4.5とこれまた同じ)の光学5倍ズームレンズ(写真=右)

 G12では加えて、ホールド時に右手人差し指がかかる場所に電子ダイヤルが装備された。G11では背面のコントローラーホイールで設定変更を行っていたため、マニュアル露出モードの場合は、測光ボタンを押すことで、ホイールの役割を測光モードから絞り値やシャッター速度に切り替えて設定する必要があった。しかし、G12ではカメラを構えたまま片手でAv時には絞り値を、Tv時にはシャッタースピードなど主たるパラメータを操作できるようになり、より快適な操作が可能となっている。

photophoto 新たに装備された電子ダイヤル(写真=左)、電子ダイヤルとコントローラーホイールにどの機能を割り振るかは任意に設定できる(写真=右)

 電子ダイヤル/ホイールのいずれにどの機能を割り振るかは3つのプリセット(電子ダイヤル優先1/優先2/コントローラーホイール優先)から選択可能で、さらにそれぞれへアスペクト比変更、ホワイトバランス変更、iコントラスト(ダイナミックレンジ拡張および暗部補正)の機能を割り当てることも可能だ。

 電子ダイヤルは「FUNC SET」ボタンで呼び出すホワイトバランスの微調整にも利用する。ダイヤルを回転させることでB(ブルー)とA(アンバー)のそれぞれ、0〜9までの範囲に調整できる。調整の結果はリアルタイムに液晶画面で確認できるので、蛍光灯と白熱灯が混在する環境下などで撮影する際に効果的だ。

photophoto 電子ダイヤルでホワイトバランスの微調整が行える(写真=左)、電子ダイヤルからはB/A値の調整となるが、MENUボタンを押してM(マゼンダ)とG(グリーン)を加えた調整を施すことも可能(写真=右)

 各種設定の組み合わせを2つまで撮影モードダイヤルに保存できる「C」モードや、ショートカットボタンへ好みの機能を割り当てられるカスタマイズ性も健在だ。コントローラーホイールも適度なクリック感があって操作しやすい。

 モードダイヤルからは、シーン認識機能が働く「こだわりオート」のほか、プログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル露出、シーンモード、ローライト撮影、クイック撮影、動画の各撮影モードが選択できる。動画はG11の最大640×480ピクセルから強化されており、最大1280×720ピクセルのハイビジョン動画を撮影可能だ。動画撮影時もマイカラーやNDフィルターなどを適用できる。

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