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新センサーとDiGiC 5で新しい「S」へ――キヤノン「PowerShot S100」(2/5 ページ)

» 2011年11月22日 11時00分 公開
[mi2_303,ITmedia]
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5倍ズームとなったレンズ

photo コントローラーリングにステップズームを割り当てると、焦点距離を液晶画面で確認できる

 レンズはS95の35ミリ換算28〜105ミリ相当(F2.0-4.9)から、24〜120ミリ相当(F2.0-5.9)とレンジが広がった。広角端が24ミリ相当になったことで、単に広範囲が写るようになっただけではなく、今まで以上にパースを強調した写真撮影が可能となりS100の強みがひとつ増えたと歓迎したい。望遠端は120ミリ相当となったがF値が5.9とやや暗いのが気になる。レンズのサイズ上、仕方ないのかもしれないが残念に感じてしまう。

 望遠端のF値が大きくなったが、それを補う安定した手ブレ補正機能は健在だ。従来機から継承されたシフトブレ補正はそのままに、様々なシーンに対応する「マルチシーンIS」に進化している。IXY 600Fにも搭載されているマルチシーンISは、通常撮影はもちろんだが流し撮りや三脚使用時でもモードを切り替えることなく、最適な手ブレ補正となるように自動的に働く優れものだ。

 最短撮影距離は広角端で約3センチ/望遠端で約30センチとなっており、従来機より広角端では寄れ、望遠端では大きく写せるようになった。望遠端が120ミリ相当となったことで、ボケの大きさも気になるところだが、センサーサイズと絞り値(望遠端ではF5.9)と言う事もあり、大きなボケの演出は難しい。レンズは解像感重視の設計のためなのか、ボケはやや硬めの印象を受けた。

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photophotophoto ステップズームによる画格変化。左上から24/28/35/50/85/100/120ミリ相当
photophoto 広角端(24ミリ相当)/F2なら寄ることでここまでボケを作れる(写真=左)、背景が近いせいで大きなボケとはならなかったが、望遠端(120ミリ相当)での近接撮影ではこのようなボケかたをする(写真=右)
photophoto 絞り解放によるポートレート撮影:広角端では背景を広く写しこんだ撮影が可能だ(写真=左)。望遠端ではほどよく背景をボカした撮影を行える(写真=右)

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