富士フイルムは1月9日(現地時間)、2012 International CES開幕前日のプレスデーにて、レンズ交換式カメラ「FUJIFILM X-Pro1」を発表した。米国では2月の販売開始が予定されており、価格は本体のみで1700ドル、当初3本用意されるレンズはすべて650ドルとなっている。日本を含む世界各国で、2月下旬以降には販売を開始する予定だ。
X-Pro1は、同社プレミアムシリーズである「X」シリーズの4機種目。1機種目のX100、2機種目のX10に続く、クラシカルなフィルムカメラやレンジファインダーを思わせるデザインを採用し、高級感のある仕上がりとなっている。
Xシリーズとしては初めてのレンズ交換式で、撮像素子はAPS-Cサイズ有効1600万画素の「X-Trans CMOSセンサー」を採用する。大きな特徴はローパスフィルターを設けない、ローパスフィルターレス構造。
通常、モアレや偽色といった画質劣化を取り除くために用いられるローパスフィルターだが、その代わりに解像感が犠牲になるというマイナス面もある。X-Transでは、センサー自体がモアレや偽色の発生を抑えるため、ローパスフィルターが不要になり、これによって高い解像感を実現したという。
また、多くの撮像素子はカラーフィルターとしてRGGBという4つのピクセルで1つの色を再現するベイヤー配列の構造をしているが、X-Transは6×6の36ピクセルで1まとまりとなる方式を採用。これによってモアレと偽色の発生が抑えられるという。さらには処理エンジン「EXRプロセッサーPro」を組み合わせることで、APS-Cサイズセンサーを搭載しながらも高速動作を実現したという。
レンズマウントは「独自のXマウント」。レンズマウントが薄く、フランジバックやバックフォーカスは短く、シャッタータイムラグも高速だという。フランジバックは17.7ミリ。そしてレンズは「フジノンXFレンズ」を用意する。「XF 18mmF2 R」「XF 35mmF1.4 R」「XF 60mmF2.4 R Macro」の3本からスタートする。いずれもコンパクトながら高級感のある外観で、高画質で美しいボケを実現しているという。
さらに2012年中に超広角レンズとズームレンズを開発。13年にはさらに高級単焦点とズームレンズを用意する計画だ。
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