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多機能を自在に操る3つのダイヤル――ソニー「NEX-7」を試す(後編)(3/4 ページ)

» 2012年02月06日 08時30分 公開
[永山昌克,ITmedia]

キーの割り当てをカスタマイズする

 さらにトライダイヤルナビだけでなく、背面の4つのカスタムキー(AF/MFボタン、十字の右キー、ソフトキーB、ソフトキーC)についても、その内容を自分の使い方に応じてカスタマイズできます。本モデルを確実に使いこなすには、面倒がらずに、ここをきちんと設定しておくことが大切です。

photophoto カスタムキーの設定画面(写真=左)、各カスタムキーには、露出や発色、フォーカス関連の機能を登録できます(写真=右)

 惜しいのは、せっかく割り当て可能なボタンがたくさんあるのに、それらへ割り当てられる機能の選択肢が十分ではない点です。個人的には、露出やフォーカス関連以外にも、例えばファインダーとモニターの切り替えや、グリッド表示、操作音などを登録できればなおよかった気がします。現状では、これらの設定はメニューの階層内にあり、アクセスに手間取ります。

 また、動画の使用頻度が低いユーザーにとっては、背面の動画ボタンもカスタマイズ可能にして欲しいところです。動画ボタンは、不用意に押してしまうことが時々あります。そのほかの操作面では、再生モードの際に、画像を拡大したままコマ送りができない点も気になります。

 実売10万円を超える最上位機であることを考えれば、細かい部分での要求レベルは高くなります。とはいえ、トライダイヤルナビを中心とした全般的な操作性は、シンプルな見た目とスムーズな使い勝手を兼ね備えた、秀逸なインタフェースといっていいでしょう。慣れるほどに便利さを実感できます。

photophoto 右上の動画ボタンは、いつでも動画撮影を開始できる便利さがある反面、うっかり押してしまうミスも生じがち(写真=左)、DISPボタンを押した際に切り替わる液晶モニタの表示内容は、8タイプから選択できます(写真=右)

自由度と安定感を高めるチルト式液晶

photo セットアップメニュー内の「FINDER/LCD切換設定」を「オート」にすれば、アイセンサーによってスムーズな自動切り替えができます。ただし、手動で切り替えるのは手間がかかります

 液晶モニタには、3型ワイド約92.1万画素TFTを搭載。これまでのNEXシリーズと同じく上下方向に可動するチルト式で、ローアングルやハイアングルでの撮影時には特に重宝します。チルトの角度は上に約90度、下に約45度に対応。十分な明るさがあり、屋外でもまずまずの視認性を確保しています。

 一方、電子ビューファインダーには0.5型約235万ドットの有機ELを採用。カメラをしっかりと支えたい場合や、強い日差しで液晶モニタが見えにくくなるシーンで活躍します。


photo チルト可動式の液晶モニタは、わきをしめて、カメラをウエストレベルに構えて撮るのに好都合。下の作例のように、見上げるような構図や薄暗いシーンでも安定感のあるホールディングを得られます
photo 撮影モード:絞り優先AE(F4.5 1/20秒) 感度:ISO400 WB:太陽光 クリエイティブスタイル:スタンダード レンズ:「E16mm F2.8」+「VCL-ECU1」
photo 撮影モード:絞り優先AE(F14 1/500秒) 感度:ISO100 WB:AUTO クリエイティブスタイル:風景 レンズ:「Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA」
photo 撮影モード:絞り優先AE(F1.8 1/125秒) 感度:ISO400 WB:AUTO クリエイティブスタイル:スタンダード レンズ:「Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA」
photo 撮影モード:絞り優先AE(F5.6 1/8秒) 感度:ISO200 WB:太陽光 クリエイティブスタイル:スタンダード レンズ:「E16mm F2.8」+「VCL-ECU1」

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