キヤノン「EF40mm F2.8 STM」はこれまで同社レンズラインアップに存在していなかったいわゆるパンケーキレンズ。サイズもさることながら価格面も注目で、同社の低価格な単焦点レンズとしては「EF50mm F1.8 II」(1万2600円)がよく知られていたが、新製品も2万4150円と手ごろな価格設定がなされている。
EF40mm F2.8 STMのサイズはEFレンズシリーズとしては最薄(22.8ミリ)そして最軽量(130グラム)。鏡胴はプラスチックだが安っぽさはなく、マウントは金属で構成されている。側面にはAF/MF切り替えスイッチが用意されており、フォーカスリングの動きは軽めだが、スカスカではなく適度な粘りがある。
EOS Kiss X5に装着して試用した。AF動作は完全に無音とは言えないものの、ステッピングモーター駆動の採用もあり、静かで高速だ。EF50mm F1.8 IIのようなギュンギュンというような音はまったくしない。AFでピントを合わせた後に、ピントリングを操作することでピントを追い込むフルタイムMFももちろん利用できる。
レンズ構成は非球面レンズを含む4群6枚で、最短撮影距離は0.3メートル。最大撮影倍率は0.18倍。EF50mm F1.8 IIとの比較でいえば、最短撮影距離の短縮(EF50mm F1.8 IIは0.45メートル)がうれしいところである。
今回は短期間の試用であり、かつ天候にも恵まれなかったので、画質面への言及は避けたいが、レンズ本体の軽さもあり、EOS Kiss X5のような軽量なボディと組み合わせると非常に軽快な撮影を楽しめる。以下には絞り値の変化によると、EF50mm F1.8 IIとの同一絞り値でのサンプル、ならびに参考としてEOS 50Dでのショットも掲載する。
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