Q10とほぼ時期を同じくして投入されたアクセサリのひとつが、「Kマウントレンズ用アダプターQ」だ。読んで字のごとく、QにKマウントレンズを装着するためのアダプターで、装着時の画角はレンズ表記の5.5倍となる。メカシャッター(30〜1/1000秒)を搭載しているほか、装着レンズの焦点距離をカメラ本体に入力することでカメラ側の手ブレ補正機構を利用することもできる。ただ、マウントアダプター利用時には珍しくないが、ピント合わせについてはマニュアルのみとなる。
装着時の画角はレンズ表記の5.5倍で、50ミリの単焦点レンズ「smc PENTAX-DA 50mmF1.8」でも35ミリ換算275ミリ相当となる。今回は「smc PENTAX-DA 50mmF1.8」を装着して試用したのだが、(ボディ内の手ブレ補正機構を利用できるとはいえ)Q10の小さなボディで275ミリの望遠レンズをブレなしで撮るのはちょっと骨が折れた。組み合わせるレンズにもよるが、5.5倍という倍率を考えると、基本的には利用に際して三脚が欠かせないと考えた方が良さそうである。
PENTAX Q10は「スタイルのキュートな、小さな本格派」であって、そのスタイルQの正常進化と呼べる。フルサイズ機が話題となっている今秋ではあるが、気軽にパチパチ撮るのもまたカメラの楽しさのひとつである。絶対的な画質を求めるならば同社製品でもK-5 II/IIsやK-30、それに645Dという選択肢もあるわけで、独自ポジションのカメラシステムとして、そのスタイルに興味がわくなら手にする価値はあるだろう。
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