デジカメスナップ虎の巻
第1回 「カメラアングル」を使い分けて写真に変化を与える(1/2 ページ)
【スナップ】
「スナップ」とは何でしょうか。辞書には「スナップショットの略。手早く写真を撮ること。その写真」(岩波国語辞典)とあります。手早く撮るといっても、安易にシャッターを押すだけでは面白いスナップ写真は生まれません。何らかの工夫やこだわりを持って、自分自身が楽しみながら面白いスナップ写真を撮る。そのコツを探っていきましょう。
基本となる3つのカメラアングル
初めて訪れた撮影スポットでは、その土地全体が見渡せる高い場所をまず探すようにしている。たいした理由があるわけでなく、単に私が高所から撮るのが好きだからだ。都内の主要な展望台はすべて制覇したし、大人になった今でも飛行機では必ず窓側を選ぶ。中でもいちばん好きなのは、小さなビルの屋上や二階建てバスくらいの「ほどほどの高さ」だ。
下の写真は、そんな適度な高さが心地いい浅草文化観光センター展望テラスからの眺め。雷門や浅草寺を上から撮るためここに上ったのだが、そっちより、スクランブル交差点とそこを渡る人が作り出す独特の幾何学模様にひかれ、撮影ターゲットを急遽変更した。ちょうど冬の低い日差しによって長い影が生まれ、陰影がくっきりと強調されている。歩行者はまるでボードゲームの駒のようだ。
次の2枚も、人物の影に狙いを定めて高所から見下ろすように撮影したもの。点字ブロックや階段などふだん何げなく見ているものも、上から眺めると、いつもとは違った新鮮な表情が浮かび上がってくる。これこそ上から撮影の楽しさだ。上から目線の発言はみっともないが、上から目線の撮影は見栄えがいい。
こうした上から下に向けて撮るカメラの向きを撮影用語では「ハイアングル」という。被写体に対するカメラの撮影角度、すなわちカメラアングルは、このハイアングルのほかに、カメラを水平に構えた「水平アングル」と、下から上に向けた「ローアングル」の大きく3つに分けられる。奇をてらわず素直な写真を狙うなら、人間のふつうの状態の視線である水平アングルがおすすめだが、ちょっと違った雰囲気で撮りたいときはハイアングルまたはローアングルを選ぶといい。
次の3カットは、同じ被写体(自転車)を3つのアングルからそれぞれ撮影したもの。水平アングルではカタログ写真のように自転車のかたちが正確に再現されている。それに対してローアングルは、子どもや小動物が見上げたような視線であり、迫力のある構図を作りやすい。いっぽうハイアングルは天の視線であり、対象物を客観的に見下ろしたようなイメージになる。どれがいい悪いではなく、これらを撮影の狙いに応じて使い分けるようにしたい。判断に迷った場合はいっそ全部のアングルから撮っておけばいい。
なお、カメラアングルと紛らわしい言葉に「カメラポジション」という用語がある。これはカメラの位置のこと。人の目の高さに構えた状態が「アイレベル」で、それよりも高い位置を「ハイポジション」、それよりも低い位置を「ローポジション」と呼ぶ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
2
「楽天ドライブ」に不正アクセス 保存したデータなど1.5万アカウント分が取得・閲覧のおそれ
-
3
たばこ休憩なき時代の“一服”をどう取るか 温熱と“聞こえない音”で休む、JT子会社のアイマスクを試す
-
4
「能動的サイバー防御」きょう開始 警察・自衛隊などが攻撃元サーバを無害化 高市首相も狙いを説明
-
5
B級感がたまらない? 映画「ストリートファイター」の魅力と原作ゲームの歴史、ゲーマーマンガ家が熱弁
-
6
GMO、不正取引の被害額を補償へ 見舞金5000円も 「お名前.com」FX用VPSへのサイバー攻撃で
-
7
「Claude Mythos 5」、危害の兆候を顧みず実在の開発者を標的に──AnthropicとAISIが分析結果を公開
-
8
「お名前.com」 のFX自動売買VPS、不正アクセスで金銭被害か 「600万円の損失」「55万円なくなった」……報告相次ぐ
-
9
パナソニックHD子会社、使用禁止の生成AIに従業員約33万人分の個人情報をアップロード
-
10
TYPE-MOON、慈善団体を設立していた 「ノーツすこやかこども財団」としてこども食堂を支援
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR