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» 2013年04月11日 10時41分 公開

撮像素子を一新、画質向上と熟成が進んだ高級コンパクト ニコン「COOLPIX P330」 (2/4)

[mi2_303,ITmedia]

1.7型センサーと光学5倍ズームレンズの実力

 COOLPIXには「P」を冠する「Performance」シリーズが展開されており、P330のほかには大口径レンズに1/1.7型の大型センサーを搭載する「P7700」、超望遠ズームレンズ搭載の「P520」が用意されている。

 ただ、これまではイメージセンサーのサイズが違うことから、同じ「P」シリーズでもP7xxx系に対してP3xx系は別コンセプト製品という印象であったが、1/1.7型センサーの搭載によってP330はP7700のコンパクト版という立ち位置になったように思う。これはP330の製品としてのポジティブな要素と言えるだろう。

 気になるP330の画質はノイズが少なく細かい描写などに解像感があり、P310に比べて大型となった撮像素子の効果が出ている。P310はノイズリダクションで立体感を失っていたような印象があったが、P330はそこまでノイズリダクションに頼っていないようで細かいディテールの再現性や色の分離が良く、透明感のある画質になった印象を受けた。

photophoto 広角端24ミリ相当(写真=左)、望遠端120ミリ(写真=右)

 レンズは24〜120ミリ相当/ F1.8-5.6の光学5倍ズームと超望遠レンズではないものの、望遠端が120ミリとなったことで風景撮影でもより被写体に狙いを定めた撮影が楽しめるようになった。

 広角端のマクロ撮影はレンズ先端から3センチまで寄れる。マクロ機能と合わせて使いたいのがAFモード設定の中にある「AF-F」モードだ。いわゆるコンティニュアスAFだが、動く被写体を追い続けるAFモードという事でスポーツ系の用途が主と思われがちだが、風で揺れる花などもAF-Fなら一瞬をしっかりとらえてくれる。時期が終わってしまったが、サクラなどの接写撮影などに使える実用的な機能なのでオススメしたい。

photophoto AFモード設定(写真=左)、AF-Fモードにして風で揺れているサクラを撮ってみたがしっかりとピントがあっていた(写真=右)

 広角端のレンズのF値は1.8という事でどちらかというと暗い場所に強いイメージがあるが、新たにNDフィルターが内蔵されたことで日中でも絞り開放で撮影できる。NDフィルターの設定はオンとオフのほか、自動的にNDフィルターが働くオートが用意されている。日中絞り開放で撮影する際はNDフィルターをオートに設定しておくと良いだろう。

photophoto いずれもF1.8の絞り開放で撮影。NDフィルター無しでは露出オーバー気味になった(写真=左)が、NDフィルターオートなら日中でも絞り開放が使えた(写真=右)

 NRW形式のRAW記録にも対応しており、本格的な写真素材撮影用カメラとしての価値も高まった。ちなみにRAWデータは4000×3000ピクセルでファイルサイズは25.7メガバイトとなる。ファイルサイズが大きいため、記録終了まではUHS-IタイプのSDHCカードでもワンテンポ待たされる。

 JPEGでは砂浜のような細かい粒子が多い場面においてノイズリダクションの働きによってディテールを失ってしまうことがあるが、RAWでは細かい砂粒もしっかり記録されている。大きなサイズでのプリントやトリミング目的であればRAWで記録しておきたい所だ。

photophoto RAW+JPEG同時記録も可能だ(写真=左)、再生モードではカメラ内現像に対応する(写真=右)
photo 左のJPEGと比較すると右のRAWの方には砂の雰囲気が残っていることが分かる

 さらにRAW記録で分かったのが、広角側の歪曲とその補正だ。撮影時にはこの歪曲が分からないのでリアルタイムに補正を掛けているようだ。LightroomでRAWデータを開くと、補正されていない状態を確認できる。これはネガティブ要素でもあるが、歪曲はしているもののより広い範囲が写っているので何かに応用できればと思う。

photophoto 撮って出しのJPEGでは広角端も歪曲が少ないように見える(写真=左)、LightroomでRAWデータをストレート現像するとかなり歪曲しており、さらにより広い範囲が写っていることも分かる(写真=右)

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