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「写真に没頭するカメラ」 ニコン「Df」詳報(1/2 ページ)

» 2013年11月05日 17時21分 公開
[ITmedia]

 ニコンが“撮る楽しみ”という趣味性を前面に押し出した、デジタル一眼レフが「Df」だ。デジタル一眼レフ「D」シリーズの1モデルではあるが、作品撮影への意欲を強く持つユーザーに向けた製品と位置づけられている。製品発表会では「D3」以来の登壇となる、同社フェローの後藤哲朗氏は「撮影を楽しむ、写真を撮ることに没頭する製品」と新製品を表現する。

photo ニコン「Df」 ブラックとシルバーの2色を用意する

 作品撮影の意欲を強く持つユーザーが、何を重視してカメラを選ぶか。いくつもの答えを考えることができるが、同社では「精密機器の感触ともいえる、手応えのある直感的な操作性」と「フラグシップ機の画質と機能」、この2つを代表例として挙げ、感触と画質・機能の融合機としてDfを紹介する。ちなみにDfの「f」は「Fusion」(融合)の頭文字からとられた。

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 感覚的な撮る楽しみのために、シャッタースピード、ISO感度、露出補正、露出モード、レリーズモードなどを専用のメカダイヤルで設定するインタフェースを搭載。絞り値についてはサブコマンドダイヤルで調整する。画質と機能のために、最上位機「D4」を同じフルサイズのFXフォーマット(36×23.9ミリ 有効1625万画素)を備え、これに画像処理エンジン「EXPEED3」を組み合わせる。ISO感度は常用100〜12800で、感度拡張によってISO50相当、ISO204800相当の設定も行える。

photo 撮像素子はD4と同様の有効1625万画素フルサイズ
photophoto ISO感度と露出補正の2段ダイヤル(写真=左)、シャッタースピードはドライブとの2段ダイヤル(写真=右)

 趣味としての撮影を重視するために機動性にもこだわった。ボディサイズは約143.5(幅)×110(高さ)×66.5(奥行き)ミリ、約710グラム(本体のみ。バッテリーおよびメモリカード装着時は765グラム)と同社FXフォーマット機のなかでは最小最軽量を実現した。

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 ボディの小型化を進めながらもファインダーにはガラスペンタプリズムを使用し、大きく明るいファンダー像を実現した。もちろん視野角は100%で、ファインダー倍率は約0.7倍。アイカップは丸形を装着している。AFはマルチCAM4800オートフォーカスセンサーモジュールを搭載しており、測位点は39点(中央9点クロス)。連写速度は最高5.5コマ/秒となっている。

 レンズマウントはニコンFマウントだが、可倒式の露出計連動レバーを採用しており、非AI方式のNIKKORレンズを装着できる。露出モードはA/Mのみとなるが、装着する非AIレンズの焦点距離と開放絞り値をカメラに登録し、レンズの絞りリングで設定した絞り値をサブコマンドダイヤルでカメラにもセットすれば、開放測光による適正露出を得ることができる。

photophoto 左写真中央が可倒式の露出計連動レバー

 レンズキットに同梱されるレンズ「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G(Special Edition)」はシルバーのリングをレンズ鏡胴に装着することで、Dfへデザイン的なマッチングを高めたもので、光学的な仕様などは既存製品と同等だ。

 新製品の発売を記念し、11月16日(土曜)と17日(日曜)の両日、Dfの体験イベントを東京・品川のTKPガーデンシティ品川ボールルームウェストにて行うほか、期間限定でDfのサブコマンドダイヤルに名前を刻印する名入れサービス(4200円)を提供する。

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