「TSUTAYA GALAPAGOS」と「Reader Store」の“蔵書点数”を比べてみた(4月22日編)定点観測

電子書籍ストア「TSUTAYA GALAPAGOS」と「Reader Store」で購入できるeBookの点数をジャンル別に集計する本連載。両者の進ちょく具合はどうなのだろうか?

» 2011年04月22日 23時59分 公開
[田中宏昌,ITmedia]

 今週は、東芝のAndroid 3.0搭載タブレット「REGZA Tablet AT300」と電子書籍ストア「ブックプレイス」の登場がトピックだ(関連記事:ベールを脱いだREGZA Tabletとブックプレイス)。「Adaptive Display」や「レゾリューションプラス」といった映像技術を盛り込み、バッテリーが交換可能という従来のタブレット端末に見られなかった特徴を備えるREGZA Tabletと、Bookliveとの協業でスピーディな展開を図るブックプレイスの動向に注目したい。

 また、22日にはシャープがこれまで有償で販売していた「XMDF制作ソフトウェア」の次世代版を、2011年7月から無償でリリースすると発表した(関連記事:シャープ、XMDF制作ソフトウェアを無償化へ――7月から配布)。従来は会員制だったXMDFに関する情報提供サイトを7月以降にオープン化するという。サポートOSは現状Windowsのみとなっているが、マルチレイアウト型を筆頭に、XMDFコンテンツのすそ野の広がりに期待したいところだ。

 以下では、シャープとソニーのeBookストア「Reader Store」と「TSUTAYA GALAPAGOS」のコンテンツ数を比べている。

ReaderとGALAPAGOSの関連記事




TSUTAYA GALAPAGOSはコミックが大幅追加

 TSUTAYA GALAPAGOSは、書籍が2万5452点(先週比+335点)、雑誌は301点(先週比+2点、Lite版などを省いた実数は184点)だった。書籍は「コミック」「ビジネス・IT」「文化・趣味」「現代小説」などが増加する一方、「歴史・戦記・時代小説」「エッセイ」が微減した。特に「コミック」は先週比で207冊増加した251冊になり、ストア内に「コミック特設コーナー」が設置された。

 また、GALAPAGOS本体のファームウェアが「1.10a」にバージョンアップしたほか、PC連携ソフトウェア「GALAPAGOS Station」が 「Ver.1.0.3」にマイナーアップしている。

 ストアランキングは、先週1位の「週刊少年ジャンプ 第16号」がランク外に転落し、「ビジネスパーソンのための実践!英語でしゃべらナイト」の紹介本が首位に返り咲いた。上位5位までが無料本と「もしドラ」で構成されるのはこれまで通りで、ランクの変動も小幅だが、「まほろ駅前多田便利軒」と「今日から即伝える ドラッカーのマネジメント思考」が新たに登場している。

GALAPAGOS Stationのストアランキング(書籍総合)
順位 書名 著者 価格
1 「ビジネスパーソンのための実践!英語でしゃべらナイト」2011年春 NHK出版 0円
2 偽りの学舎 前編(無料版) 青木知己 0円
3 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 岩崎夏海 840円
4 当たる!ナインスター占い 九星別・基本性格(無料版) ナインスター 0円
5 京都・美味処 第一話 遠藤瓔子 0円
6 偽りの学舎 後編(有料版) 青木知己 210円
7 なるほど!「孫子の兵法」がイチからわかる本 現代ビジネス兵法研究会 735円
8 伝える力 池上彰 600円
9 まほろ駅前多田便利軒 三浦しをん 420円
10 今日から即伝える ドラッカーのマネジメント思考 中野明 700円

GALAPAGOS Stationのストアランキング(雑誌総合)
順位 書名 出版社 価格
1 G-COMPASS GALAPAGOSストア 0円
2 週刊ダイヤモンドdigital ダイヤモンド社 500円(定期購読価格は400円)
3 日経ビジネス 日経BP社 600円(定期購読価格は520円)
4 サンデー毎日 毎日新聞社 300円(定期購読価格は290円)
5 週刊東洋経済 東洋経済新報社 500円
6 FLASH 光文社 230円
7 日経パソコン 日経BP社 900円(定期購読価格は900円)
8 週刊エコノミスト 毎日新聞社 550円(定期購読価格は530円)
9 日経コンピュータ 日経BP社 900円(定期購読価格は850円)
10 DIME 小学館 320円

TSUTAYA GALAPAGOS(書籍)
ジャンル 点数(セーフサーチ オフ)
4月1日 4月8日 4月15日 4月22日
文芸 655 661 731 731
詩歌 8 10 10 11
海外文学 35 35 35 35
エッセイ 705 902 905 901
推理・ミステリー・サスペンス 1690 1898 1917 1924
ビジネス・IT 853 878 928 946
アクション・ハードボイルド 227 231 232 234
文化・趣味 764 879 974 1010
SF・ファンタジー 793 797 821 834
スポーツ 5 27 30 30
生活・実用 1566 1608 1636 1645
歴史・戦記・時代小説 1133 1351 1353 1319
ライトノベル 4095 4180 4319 4344
現代小説 8969 9352 9443 9481
英語・語学 92 97 98 99
教育・教養 333 387 415 422
辞書 1 1 1 1
ノンフィクション 998 1125 1195 1204
写真集 26 26 26 26
コミック 43 43 44 251
絵本 4 4 4 4

TSUTAYA GALAPAGOS(雑誌)
ジャンル 点数
4月1日 4月8日 4月15日 4月22日
ビジネス・経済 30 31 31 31
学生・こども向け 5 5 5 5
趣味・芸術 62 63 64 65
旅行・タウン情報 15 16 16 16
スポーツ 18 18 18 19
自動車・乗り物 15 15 15 16
コンピュータ・インターネット 13 15 15 15
工学・サイエンス 4 4 5 5
教育・語学 44 44 44 44
暮らし・健康 31 31 33 33
ファッション雑誌 20 21 22 21
医療・医学・看護 2 2 2 2
総合・文芸 19 19 20 20
英字新聞・洋雑誌 1 1 1 1
中国雑誌 1 1 1 1
無料コンテンツ/カタログ 6 6 7 7

Reader Storeは引き続き微増

 ソニーのReader Storeは、前回の調査から152点増加した1万4706点だった。ジャンル別では先週と同様に「文学 」や「社会・経済・法律」が増えていた。なお、「AERA」と「週刊朝日」についての販売本数は、AERAが637(先週は632)、週刊朝日は643(先週は638)だった(これらは記事単位の販売なので蔵書点数には加えていない)。

 今週のReader Store売上ランキングは、「定年で男は終わりなのか」が3週連続1位を記録し、「のぼうの城」上下巻が上位にいるのはこれまでと同じだ。ただ、奥田英朗氏の「精神科医 伊良部シリーズ」3冊をはじめ、ランキングの半数が先週から入れ替わっている。電子書籍では、シリーズ本のまとめ買いが顕著な傾向にあるが、来週はどのようになっているのか、興味深いところだ。

Reader Storeの売上ランキング(4月15日〜4月21日)
順位 書名 著者 価格
1 定年で男は終わりなのか 諸井薫 473円
2 吉原手引草 松井今朝子 578円
3 イン・ザ・プール 奥田英朗 378円
4 のぼうの城 上 和田竜 473円
5 のぼうの城 下 和田竜 473円
6 空中ブランコ 奥田英朗 368円
7 岐阜羽島駅25時 西村京太郎 672円
8 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る 高井研 735円
9 町長選挙 奥田英朗 368円
10 シンメトリー 誉田哲也 525円

Reader Store
ジャンル 点数
4月1日 4月8日 4月15日 4月22日
文学 7595 7520 7599 7630
名作・古典 1998 1998 1998 1998
社会・経済・法律 1154 1231 1255 1349
語学 107 107 107 107
人文・教育・歴史 267 294 295 304
児童書 3 8 9 9
コンピュータ/デジタル機器 31 32 32 33
医学・福祉 41 41 42 42
旅行記/紀行 58 59 59 60
趣味/生活/ガイド 543 556 556 557
くらし/実用 223 245 245 249
ファッション・美容 17 24 24 24
スポーツ 39 40 41 43
エンターテイメント 794 850 856 863
その他 1436 1436 1436 1438


icon

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.