ミラクル × ネットアップ──実証済みのタッグが大規模基幹システムに挑むトップ対談(3/6 ページ)

» 2005年03月07日 09時54分 公開
[浅井英二,ITmedia]

IT投資の活発化を睨む

ITmedia それぞれどの業種を重点的に攻めようとしているのでしょうか。

佐藤 ミラクルはISPのマーケットにきちんとフォーカスしたいと思っています。例えば、新日鉄ソリューションズが提供する「Oracle On Demand」は、IAサーバ、MIRACLE LINUX、およびNetAppストレージでサービスされることが決まっています。

鈴木 ネットアップが興味を持っているのは金融、特に銀行です。勘定系はともかく、情報系はこれまで凍結されてきた更改をやらざるを得なくなっています。オンライン証券会社の業績も好調ですし、銀行の窓口では商品の幅が広がる規制緩和が進んでいます。そういう中、IT投資も活発化するでしょう。

 また、自動車をはじめとする製造業の景気が回復しています。ここでも、われわれは特定アカウントに絞って専任の営業マンやSEを配置、パートナーを強力に支援することによって製品を理解してもらい、需要喚起を狙っています。

ITmedia 何社ぐらいを絞り込んでいるのでしょうか。

鈴木 約70社です。これを20のグループに分けて専任の営業マンとSEを配置しています。すべてをリファレンスにしたいと考えています。逆にそれぐらいの信頼関係は築かないといけないということです。

ITmedia パートナーシップが重要だということですが、オラクル/ミラクルとネットアップがタッグを組むことで顧客はどのような恩恵を得られるのでしょうか。

佐藤 OracleとNetAppの緊密な提携関係や、日本オラクルも含めた太い絆もあります。ミラクルも日本に根ざしたLinuxディストリビューターとして、お互いに動作検証をきちんと実施しています。われわれのコラボレーションを通じて、安心感ある実証済みのソリューションとして提供できます。

次のシステムはIA+Linux+NAS

鈴木 Oracle8のインストールベースがまだまだ多いと聞いています。そうした顧客らが次のシステムを考えたとき、RISCプロセッサのSMPマシンで更新するのか、あるいはIAのラックマウントサーバやブレードサーバでグリッドを構築するのかはかなり意見が分かれるところだと思います。しかし、ROIを考えたとき、やはり後者の比率は高まってくるでしょう。

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