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» 2005年05月18日 11時57分 公開

SAPPHIRE '05 Boston Report:古都ボストンでSAPPHIRE開幕、顧客と実現するイノベーションこそSAPの強み

過去最大という9000人の顧客やパートナーらが参加し、「SAPPHIRE '05 Boston」が開幕した。「エクスペリエンス、インサイト、そしてイノベーションがSAPの強み」とSAPアメリカのマクダーモットCEOは話す。

[浅井英二,ITmedia]

 石畳と赤レンガの建物が美しい米国の古都、マサチューセッツ州ボストンで5月17日夕方、「SAPPHIRE '05 Boston」が開幕した。18世紀、当地で起こったボストン茶会事件は独立戦争の引き金となった。歴史ある港町の象徴、ウォーターフロントエリアにボストンコンベンションセンターがあり、午後から9000人の顧客やパートナーらが詰め掛けた。もちろん過去の記録を塗り替えている。

 オープニングのキーノートにはポール・オニール元財務長官が登場し、「(米国)企業にはまだまだ生産性改善による成長の機会が計り知れないくらいある」と話した。2001年から2年間、第72代財務長官を務めた彼は実業界の出身。米アルミ最大手、AlcoaのCEOを1987年から1999年まで務めている。

「ヘルスメディカルケア産業は特に生産性改善の余地が大きい」とオニール氏

 ホスト役として登場したSAPアメリカのビル・マクダーモット社長兼CEOは、「エクスペリエンス」(経験)、「インサイト」(物事本質を見抜く力)、そして「イノベーション」という3つを今回のSAPPHIREのテーマとして掲げた。

 「SAPは30年間、企業規模でビジネスプロセスを統合するエンタープライズビジネスアプリケーションの開発にフォーカスしてきた。そのエクスペリエンスこそがわれわれのコアの強み。買収に走る他社とは違う」とマクダーモット氏。いったんはSAPと合併合意したRetekを横取りしたOracleを皮肉った。まだ、43才という若さだが、北米市場を統括し、10四半期連続でシェアおよび売り上げを伸ばしている。

 マクダーモット氏は「われわれはインサイトを顧客やパートナーらの声に耳を傾けることで学んだ。このSAPPHIREでもみなさんから話を聞きたい。それがSAPを絶えず改善してくれる」とも話す。

マクダーモット氏は第1四半期、大手4社(SAP、Microsoft、Oracle、Siebel)の中で同社が占めるシェアを米国市場でも41%まで引き上げた

 ここ数年、「Enterprise Service Architecture」(ESA)を提唱してきたSAPだが、展示フロアの入り口近くにはそれを実現するSAP NetWeaverの巨大なブースを構え、さらに売り込みを強めている。

 「ESAによって進めるSAPのSOA戦略は、IT産業のあり方を変える。SAPビジネスアプリケーションのベストプラクティスを活用し、(NetWeaverの進化形である)Business Process Platformの上でイノベーションを構築できる」(マクダーモット氏)

Netweaverパートナーパビリオンには20社が出展

 4月下旬、デンマーク・コペンハーゲンのSAPPHIRE '05では「Mendocino」(コードネーム)が発表されたばかり。2004年には合併も検討したMicrosoftと共同で開発する革新的製品だという。Microsoft OfficeとSAPのエンタープライズソフトウェアをシームレスに統合することを狙っている。前回のSAPPHIRE '04 New Orleansでも両社はMicrosoft .NETとSAP NetWeaverの統合を進めることを明らかにしている。

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