ここ一番の会議は「段取り力」で勝負一歩先を行くSEの頭の使い方(2/8 ページ)

» 2005年06月30日 12時02分 公開
[山崎 将志(知識工房),ITmedia]

PLAN――事前準備

 あらゆる会議において、周到な準備なしに、成果を期待することは難しい。準備段階で、会議の成否の50%は決まっている、と言っても過言ではない。事前準備においては、主に以下の3点を行う必要がある。

  • 1.計画立案

 計画の立案においては、会議の目的を設定するところから始まる。「目的」は、「テーマ」と「ゴール」の2つから構成される。まず、テーマとは、その会議において議論したい話題のことである。たとえば「アンケート調査票」「残業代の削減」「今後のスケジュール」などである。

 一見、テーマを検討した時点で、目的も決まったと考えられがちであるが、実はもうひとつの要素であるゴールのほうがより重要である。

 ゴールとは、その会議において「どこまで決めるか」という目標である。たとえば、「今後のスケジュール」というテーマについて、単にスケジュールの確認をしたい、あるいは変更の可能性について議論をしたい、前倒し案を受け入れてもらうなど、議論の終わりのポイントのことを指す。

 ゴールを決めるに当たっては、「創造」「調整」「決定」といった分類を使うと便利だ。創造とは、問題解決や、新たなアイデア創出などをゴールにすることである。たとえば、「スケジュール遅延の根本的問題を特定する」といった内容である。

 また、調整会議とは、主に利害関係の調整をする場である。チームメンバの数がどうしても足りないときに、ほかのチームから一時的に人を借りたい、というようなケースにおける会議のゴールである。

 決定会議とは、文字通り何かを決定する会議である。例示すれば、スケジュール変更案について承認してもらいたいといった具合だ。

 ゴールを決めないことには、何をどこまで決めるのかがわからない。会議によっては、意見を出し合うだけで、何も決めなくてよいケースもあるだろう。もし、そういったケースで、参加者から「何も決めないのは時間の無駄だ」という文句が出たら、本末転倒だ。

 ゴールを明示しないことは、参加者が不満を持ったり、やる気をなくしたりといった問題の主な原因のひとつである。

 たとえば、議題を、「インタビュー項目について」ではなく、「来週から始まるインタビューのポイントの最終案を確定したい」といったレベルまで具体的に設定することで、はじめて目的が決まったことになることを強調したい。

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