phpCollab――プロジェクト・マネジメント・ソフトウェア「あなたの知らないオープンソース・ソフトウェア」

この世にはさまざまなオープンソース・ソフトウェアが存在する。しかし、世に知られていないものも多い。そこで夏休み特別企画として、さまざまな分野の特選オープンソース・ソフトウェアを紹介しよう。

» 2005年08月18日 17時11分 公開
[中津川篤司,ITmedia]

 大きさ、人数に関わらずプロジェクト管理は必要だ。プロジェクト管理には当然管理コストがかかるが、小さいプロジェクトからその管理手法を慣らしておくことで、いざ巨大なプロジェクトになってから慌てることがなくなるメリットもある。いや、むしろ巨大なプロジェクトをいきなり管理しようと言うこと自体無茶な話だ。

 さて、プロジェクト管理自体には幾つかのやり方があるだろう。大抵、それらは経験則によって培われる。そして、今まではそれらが企業単位ではなく、個人単位よって違っていた。優秀なプロジェクトマネージャーは常に優秀であるし、そうでない人は常に失敗し続ける。これでは格差による競争意識は芽生えても、企業としての力にはなりづらい。

 プロジェクト管理を行うソフトウェアはそれらの問題をいくぶんか軽減してくれるソフトウェアだ。これまでの履歴という位置付けでの管理、現在の進捗管理とその手法、ドキュメント管理などなど……それらが同じインタフェース上で管理されていくことで、情報が集約され、企業の力になり得るのだ。

 ここで紹介するオープンソース・ソフトウェアはphpCollab、プロジェクト管理ソフトウェアだ。PHP+MySQL(または PostgreSQL)で動作する。タスク管理、ファイル共有、フォーラム、クライアント管理、カレンダーなど、基本的なプロジェクト管理機能を抑えてある。現在の最新バージョンとなる2.4では日本語環境で使えるようにするためにパッチを当てる必要があるが、開発版の2.5では日本語の表示もデフォルトで対応しているようだ。

phpCollab phpCollab

 筆者が聞いている限り、相変わらず火の吹くプロジェクトが多い。そして、火の吹くプロジェクトは大抵同じ会社の同じ人物だったりする。個人の力量でプロジェクトが左右されるのは、クライアントにとって幸せなことだろうか。いや、とてもそんなことはない。

 プロジェクト管理を行うソフトウェアは数多く存在する。使い方を覚えるのに若干の苦労はあろう。選択を間違えればまた選定のし直しがあるかも知れない。だが、今のまま改善される見込みはあるのだろうか。無いならばトライアンドエラー、最終的に現状よりも良い方向に進むべく努力すべきではなかろうか。

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