特集
» 2005年09月07日 06時34分 公開

NTTドコモの業務プロセスの場合:総論:優良企業はBIで攻めて守って (1/4)

ビジネスインテリジェンスを導入することにより、企業は攻めと守りの両面でメリットを感じることができる。NTTドコモの取り組みや日本版SOXとの絡みも考えたい。(特集:データ経営でビジネスを制す)

[怒賀新也,ITmedia]

 たまたま乗ったタクシーの運転手がこんな話をしていた。

 「たとえば、有楽町でお客さんを乗せて、川崎あたりまで走ります。降ろしたところに、偶然別のお客さんがいて、今度は逆に、“有楽町へ行ってほしい”なんて言われると嬉しいですね。われわれの間では“往復ビンタ”と呼ぶんです」(タクシー運転手)

 往復ビンタ……。往路、復路ともに無駄なくお客を乗せて車を走らせることができて嬉しいということだ。往復に「ビンタ」をオマケにつけることで、ラッキーな状況を名詞化して楽しんでいるのかもしれない。

 タクシー運転手に限らず、会社員、プロ野球選手、水商売、学生ですら、人にはそれぞれ勝ちパターンがある。タクシー運転手の往復ビンタも、意図して狙えるようになれば立派な勝ちパターンだ。パターンにはまった瞬間、普通なら10日かかるようなことを1日でできたりする。いわば、成功の源のようなモノ、コト、アイデアである。

 最近のヒット商品として真っ先に思い浮かぶiPodも例外ではない。音楽をもっと自由に楽しみたいというユーザーのシンプルな夢をかなえたiPod。それをビジネス面で支えているのは、iPod端末の販売と音楽のダウンロード収入という「往復ビンタ」。また、テレビの世界で言えば、視聴率と広告収入アップの両方を見込める番組を制作したいという論理そのものが「往復ビンタ的」だ。

 こんな話をここまで引っ張ったのは、企業のIT投資を考える前に、物事全般の成功法則のようなものを意識することも時には必要ではないかと考えたからだ。どうやら、爆発的な成功を収めるモノの周りには、表裏の両面に追い風が吹いているようなイメージを読み取ることができる。順風と逆風の両方が吹いたのでは効果が相殺されてしまって、大成功には至らない。

 ここで、企業がIT投資で爆発的な成功を収めるために、今何に予算を投下するべきかをIT担当者の立場から考えてみる。

 結論から先に言えば、真っ先に挙げられるのがビジネスインテリジェンス(BI)分野だ。なぜなら、企業はBIを導入することによって、ビジネス展開の「攻め」と「守り」の両面から効果を見込むことができるからだ。

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