真のBPMの実現に必要な機能と性能を備えた「Hyperion System 9」“過去”からの脱却――エンタープライズ・サーバー選択の新常識

分析やレポーティングに特化したものではなく、企業のPDCAサイクル全般をカバーするBPMソリューションを提供するハイペリオン。企業の財務データを集中管理し、将来起こり得る事象を多次元的な分析を通してあざやかに視覚化する同社のソリューションの秘密に迫る。

» 2006年09月05日 10時00分 公開
[ITmedia]
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 連結経営管理ベンダとしてビジネスを立ち上げたハイペリオン、一般にはBI(Business Intelligence)ツールベンダとしての認知されているが、現在はCPM(Corporate Performance Management)あるいはBPM(Business Performance Management)といった領域でのリーダー企業へと変貌を遂げている。そもそも、現在の米Hyperion Solutions社は、出自の異なる2つの企業がその母体だ。1つは制度・管理連結などの財務会計のソリューションを提供していたIMRS社、もう1つがBI分野においてOLAP分析を行う多次元データベースを提供していたアーバーソフトウェア社だ。この2つの企業の性格を併せ持っているところが、ハイペリオンをBPMのリーダーへと導いている背景にある。

左からハイペリオンの小松原 貴司氏、片桐 佳江氏、小林 祐一氏

財務会計とBIの融合が生み出す新たな価値

 ここ最近、ある種BIの発展的な領域として、多くのBIツールベンダがCPMやBPMを話題にしている。これらBIツールベンダのソリューションは、得意とする分析機能の拡張によってBPMを実現するというものがほとんどだ。ハイペリオンの場合は、企業の重要な指標データとなる財務データを扱う連結会計システムをもともと提供してきた。これにより、たんに分析だけでなく、グループ企業の財務データを一元的に収集し管理するといった観点からもソリューションを提供できる。

 データが収集されれば、それを柔軟に読み解くために分析環境が欲しくなる。それに応えるためにアーバーソフトウェア社を融合し高度な分析環境を獲得した。次は、その分析結果を誰もが容易に参照できる簡単かつ多彩なレポーティング環境が欲しくなる。これをBrio Software社の買収で実現し、さらに分析結果をもとに予算計画を立案する機能や、未来のビジネスを予測、シミュレーションする機能をも提供している。これらにより、いわゆる企業活動におけるPDCAサイクルに対応するアプリケーションすべてが揃うことになる。

 最新のHyperion System 9は、BPMのSuite製品だ。BPMに必要となるさまざまなアプリケーションをモジュールの形で組み合わせて利用できる。さらに、システムの管理も一元化した統合的なBPMアプリケーション環境を実現できる。

Hyperion System 9 ソリューション図(資料提供 ハイペリオン)過去の情報の分析やレポーティングだけでなく、そこからさらに一歩進んだ能動的な分析やそれを通じた戦略的な経営判断を支援する
ハイペリオン パートナ営業部 担当部長 小林祐一氏

 「他社のBPMソリューションは、分析やレポーティングに特化したものがほとんどです。きちんと分析ができれば、次は予算計画を立案するアプリケーションが必要になります。さらに、企業活動をモニタリングする機能、そして計画された予算と実績の差分は何か、またシミュレーションにより新たな企業活動の計画立案を支援するといった、一連のPDCAサイクルを実現するアプリケーションすべてを提供できるのが、ハイペリオンの強みです」と語るのは、ハイペリオン株式会社パートナ営業部 担当部長の小林祐一氏。

 財務系とBI系のテクノロジが一緒になったことで、2つのアプリケーションを融合させ、それによりハイペリオンでは真のBPMソリューションを提供できるようになったという。

 「もちろん、連結会計だけのソリューションを提供するベンダもあります。BIおよび連結会計それぞれのソフトウェアを提供している企業もあるでしょう。これらは、通常は個々にユーザインタフェースがバラバラであったり、場合によってはアプリケーションごとに参照しているデータが異なるといったこともあります」

 ハイペリオンが提供する財務会計とBIテクノロジの融合について語る場合、まず、連結経営管理システムでの優位性があげられる。マーケティング部マネジャーの片桐佳江氏は、その優位性を次のように説明する。

ハイペリオン マーケティング部 マネージャー 片桐 佳江氏

 「日本の大手ハイテクメーカーでは、海外関連会社などグループ会社からの財務データを集めての連結会計処理で、財務諸表の制作に従来は3週間ほどかかっていましたが、ハイペリオンを導入することで1週間に短縮できました。これは、通信の速度を高速化するといった物理的な作用に対する工夫の結果、短縮されたのではなく、ハイペリオンが提供するWebアーキテクチャによる集中管理が財務データを容易に収集可能にしたことと、複雑な演算を伴う連結処理を自動的に行うことによって実現し得たものなのです」

 また、グローバルでビジネスを展開する企業のために各国の言語、通貨もサポートしているほか、ワールドワイドの連結会計の際に、現在最も大きな影響を与えているといわれる内部統制への対応もしっかりと完了している。いったん入力されたデータが容易に改ざんされることのないよう、入力されたデータの変更に承認の仕組みを付加したり、変更に対しコメントを付ける機能など、チェックの仕組みを十分にそろえることで、米国のSOX法にも対応した連結会計を実現しているのだ。

 さらに、ハイペリオンが持つ優位性を発揮するのは、連結経営管理システムとBIの統合にある。このことにより、連結した財務データをBIを使って多次元で多様な視点から臨機応変に分析が可能となり、迅速な意思決定、ひいては収益性の向上へとつなげることができる。また、クロス集計表やグラフだけでなく、ほかのBIベンダにはないP/LやB/Sといった財務リポート特有の書式への対応、さらに、ExcelアドインなどMicrosoft Office製品などからも再利用可能にしており、データの有効活用の促進だけでなくユーザの生産性の向上にも貢献しているのだ。

柔軟なシミュレーションで実現する予測機能

 より高い分析要求に応えていくと、次のステップはビジネスの先を予測したいということになる。予算計画の見直しをするためには、例えば製品の単価を変更すると売上げにどのような影響がでるのかを把握したい。100円、200円、300円上げる、あるいは下げるといったことを何度も行い、どの地域では収益にどのような影響をおよぼすのかといったシミュレーションを通して、事前にリスクや効果を検討する。あるいはM&Aなどで組織が変更になると、どのような影響がでるのか、そのためにどのように組織を組み替えるかを試行錯誤し、最適であろう人員配置を決めたいはずだ。

 ところが、これらのシミュレーション作業をERPのアプリケーション上で実施するのは極めて困難だ。企業の根幹でもある会計システムの数字を、シミュレーションのためにちょっと変更、といったことは頻繁にできるわけがない。さらに、実際に何らかの予測を行う際には、さまざまな条件から影響を分析することになる。つまり、多次元的な視点も必要なのだ。

 ハイペリオンが提供する予測・予算管理アプリケーションPlanningのデータベースは、OLAP Serverとして実績のあるEssbase Analyticsという多次元データベースだ。通常の多次元データベースはリードオンリーのものが多いが、Essbase Analyticsは書き込みが可能だ。この機能を利用して、多次元的な視点で予測のためのシミュレーションが行えるのだ。これは、いわゆるwhat if分析だ。

ハイペリオン サービス部 ソリューション コンサルタント 小松原 貴司氏

 「リアルなビジネスの世界は、そもそも多次元的です。通常の多次元データベースは、次元が増えると処理速度が低下します。Essbase Analyticsはそれでも速い方なのですが、やはり15〜20次元にもなるとレスポンスが低下します。これは、ソフトウェアとしては次元数の制限が理論的にはありませんが、現実的にはハードウェアの能力が足りずに限界が発生するということです」と解説するのは、サービス部ソリューション コンサルタントの小松原貴司氏。

 この従来のハードウェアの制限に対し、64ビットのデュアルコア インテル® Itanium® 2プロセッサがその壁を破り、さらなる性能向上が期待できると話す。実際に、米国の検証では、32ビットのCPUと比べ2、3倍の性能が出ているという報告がある。

 「32ビットのCPU2つでは4時間程度かかっていたOLAP Serverでの集計、配布の処理が、インテル Itanium 2 プロセッサでは、2時間少々で終了しています。4CPUでは、さらに1時間程度になります。これまでは、時間がかかるので泣く泣く週1回のデータ更新しか実現できなかったのですが、これならデータ更新の頻度をビジネスの要求に合わせて増やすことができます。CPUのクロックが上がることも性能向上の期待につながります。今は、次元軸を増やすのをお客様に我慢してもらっていますが、性能が上がってこのボトルネックがなくなるのは、きわめて高いメリットなのです」と小松原氏。

HP Integrityサーバ上でOLAPシステムの評価方法であるAPB-1ベンチマークテストを用いてHyperion Essbaseのパフォーマンスを調査したリポートでも他社のOLAP製品の分析検索件数を大きく上回った。デュアルコア インテル Itanium 2 プロセッサ搭載HP Integrityサーバさらに性能向上が期待できる

 Essbase Analyticsは、CPUのリソースを100%使い切るタイプのソフトウェアだ。そのため、64ビットの広大なメモリ空間や今後のCPUのデュアルコア化、マルチコア化によっても、性能の向上がさらに期待できる。従来は、Windowsではあまり大規模な多次元データベースを構築することは現実的ではなかったが、インテル Itanium 2プロセッサの普及でWindowsでも大量データ処理が可能になる。さらに要求が高ければ、WindowsからLinux、あるいはHP-UXへと移行することに。HPのHP Integrityサーバであれば、マルチOSにも対応しているのでそれも容易だ。

 HP Integrityサーバで実現できる、リソースの仮想化についてもメリットがある。BI、BPMでは、一度構築した分析環境をビジネスの成長とともに変化させていく必要がある。この変更は頻繁に発生するが、昨今のグローバル化の進展などで情報系システムであっても24時間利用しているため、更新のたびに長時間システムが停止するようでは業務に影響が出てしまう。リソースを仮想化で分離して開発環境をコピーし、そちらに新たな次元を加えたり変更を加える。十分な稼働テストが終了したら開発環境を本番に切り替えることで、システムの停止は最低限で済むのだ。

 「米本社のCTOと会話をした際に、ハイペリオンの提供するサービスは大量のデータ件数を扱う場合CPUパワーを非常に多く消費するので、環境の64ビット化というのは非常に大きな意味がある。今後のインテルやHPには更なるパフォーマンスの向上と、更なるリソースを搭載できるマシンの提供をしてもらいたいという話がありました」と小林氏。今後は、エントリーレベルのマシンでも、メインフレーム並にリソースをオンラインのままダイナミックに追加したり切り替える仕組みも欲しいとのこと。ハイペリオンが提供するBPMのメリットを最大限に引き出すためには、デュアルコア、マルチコアとういったキーワードを持つ、インテル Itanium 2 プロセッサ搭載のHP Integrityサーバに更なる期待がかかっている。



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