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» 2007年05月02日 13時29分 公開

オフショアに優れた人材を求める北米テクノロジー企業のCEOたち

Deloitteが5月1日に発表した「2007 CEO Survey」の調査結果から、急成長するテクノロジー企業のCEOの半数近くが、優秀な人材を求めて海外市場の開拓に乗り出していることが分かった。

[Deborah Perelman,eWEEK]
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 能力のある従業員を捜し、雇用し、そして引き留めるということが事業運営上の最大の課題であり、急成長するテクノロジー企業のCEOの半数近くが、優秀な人材を求めて海外市場の開拓に乗り出している。Deloitteが5月1日に発表した「2007 CEO Survey」の調査結果から、向こう5年にわたり、そうした傾向が強まっていくことが分かった。しかしながら、CEOらはまた、北米以外で事業を行うことに躊躇している実態も浮き彫りになっている。

 Deloitteで「Technology Fast 500」プログラムを担当しているマネージングプリンシパルを務めるのトニー・カーン氏は、「タフな市場で成長を維持するために必要な人材を確保すべく、急成長企業のCEOらが海外に目を向けるのは予想されることだ。むしろ、意外だったのは、海外市場で事業を展開することへの興味が薄れていることだ。75%のCEOらが“向こう5年、北米こそが最も成長機会に恵まれている市場だ”と回答していることだ。アジア太平洋地域に対する興味は、知的所有権保護の問題などのせいで、昨年から半減して10%となった」と話す。

 2006年の66%とほぼ同じ67%のCEOは、質の高い従業員が最も企業の成長に貢献してくれると考えている。しかしながら、そうした従業員を探して、雇用し、引き留めていくのは、事業運営上の最大の課題となっている、と半数近くの48%が答えている。これは昨年の41%から上昇傾向が見られる。

 こうした人材不足からテクノロジー企業のCEOは、あの手この手で新しい雇用者を誘い出し、確保しようとしている。

 株式による報酬やストックオプションに頼る企業は69%であり、昨年の71%から微減しているものの、51%がフレックスタイム制をオファーしている。これは、前回の29%から急上昇している。また、2006年の35%からあまり変わりはないが、38%はトレーニングプログラムや教育の機会を設けている。しかし、明確なキャリアパスを提供できていると答えたCEOは、前回が28%、今回も31%にとどまっている。

 Deloitte Consultingのプリンシパル、ジェフ・アンダートン氏は、「優秀な人材という点では、需要と供給のバランスが崩れていおり、それが従業員を消費者のような存在に変えている。必要とされているスキルセットを持つ従業員が職場で満足感を得られなかった場合、消費者と同じように競合他社であっても移ってしまうだろう」と説明する。

 テクノロジー企業のCEOらは、能力の高い従業員の不足を補うため、海外の人材に頼る傾向を強めており、半数近くの45%が現在、オフショア開発を行っていると答えている。55%は向こう5年以内にオフショア開発を行う計画があるとしており、この比率は増加の一途となるだろう。

 テクノロジー企業のCEOの30%は、従業員の1/10をオフショアでまかなう計画だという。また、27%は1/5まで、19%はほぼ1/3まで、そして15%は4割まで海外で従業員を確保しようと考えている。

 しかし、部分的に従業員をオフショアで補うことを有望な手段だと考えているテクノロジー企業のCEOでさえ、彼らが5年後になっても大多数が北米にとどまるとみている。

積極的に従業員を増やすテクノロジー企業

 Deloitteの調査はまた、彼らの会社が継続的に成長していくことに自信を持っていることも浮き彫りにした。82%はその事業の発展にかなり、あるいは非常に確信を持っている。

 98%というほぼすべてのCEOは、向こう12カ月のあいだに新たに従業員を雇い入れるという。26%から50%のレンジで従業員を増やすと答えたCEOは、昨年の30%から37%に上昇している。25%まで増やすとしたのは、昨年と同じ半数だった。一方、50%以上従業員を増やすと回答したのは、昨年の調査の17%から7%に減少している。

 テクノロジー企業のCEOらを悩ませているのは、資本調達ではなく、政府の規制やテロリズムだということも分かった。成長の最大の妨げとして、34%が行き過ぎた政府の規制を挙げ、続いて19%が中国やインドといった新興国の競争力向上、18%がテロリズムをそれぞれ指摘している。これに対して、資本調達が最大の懸念と答えたのはわずか9%に過ぎなかった。

 Deloitteの「2007 CEO Survey」は、北米で急成長するテクノロジー企業のランキング、「Technology Fast 500」に名を連ねる企業のCEOらを対象に行われる年に1回の調査をまとめたものだ。

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