SkyXを導入し、実回線でFTPデータの通信テストを行ったときに得られた改善効果は以下の表のとおりである。例えば、10MBファイル転送時には25.25〜295.79Mbps(get値)、15.9〜233.67Mbps(put値)になり、それぞれ改善度は11.7倍、14.7倍へと跳ね上がった。
SkyX導入前 | SkyX導入後 | 改善度 | |
---|---|---|---|
100MB | 26.22 | 267.38 | 10.2倍 |
10MB | 25.25 | 295.79 | 11.7倍 |
1MB | 18.99 | 326.19 | 17.2倍 |
(単位:Mbps) |
SkyX導入前 | SkyX導入後 | 改善度 | |
---|---|---|---|
100MB | 15.05 | 222.09 | 14.8倍 |
10MB | 15.9 | 233.67 | 14.7倍 |
1MB | 9.04 | 100.51 | 11.1倍 |
(単位:Mbps) |
谷口氏は「まさにWANがLANになった感じがした。エッジサーバからデータのやり取りを見ると、LANのようなデータの流れ方をする。これは、あくまでエンジニアとしての勘だが、同じデータ量が流れるにしても、トラフィックに変動があるよりも、平均的に安定して流れるほうが、管理しやすく無用なトラブルを回避できると思う」と評価する。
現在、SkyX導入後から10カ月が過ぎようとしているが、トラブルもまったくなく、ほとんどメンテナンスフリーの状態で稼働しており、導入には満足しているそうだ。今後の展開については「現在、顧客が株の銘柄を注文するための取引システムは東京本社にあるが、これを福岡サイトにも置いて対応できるようにしていく。最終的には、すべてのシステムを福岡サイトでサポートする方向で検討中。これにより、両拠点でアクティブ−アクティブの稼働が可能になる」(谷口氏)。
また将来的には、技術要員やコールセンターも東京本社と同様に福岡サイトに置いて、“人的なディザスタリカバリ”にも対応していくという。カブドットコムのアグレッシブな挑戦はこれからも続く。
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