IBM決算、1%減益に踏みとどまる――サービスとソフトウェア部門が健闘長期契約は14%増

ハードウェアの不調と為替の影響はあるものの、ソフトウェア・サービスへのシフトと厳格なコスト削減が奏功し、純利益は前年同期比1%減の23億ドルとなった。

» 2009年04月21日 07時24分 公開
[ITmedia]

 米IBMが4月21日発表した第1四半期(1〜3月期)決算は、売上高は為替の影響を強く受け、前年同期比11%減の217億ドル、純利益は同1%減の23億ドル(1株当たり1.7ドル)だった。為替変動の影響を排除すると、売上高の減少は4%だった。

 地域別では、北南米地域の売り上げは7%減(為替影響を排除すると3%減)の93億ドル、EMEA(欧州・中東・アフリカ)地域が18%減(同3%減)の72億ドル、アジア太平洋地域が6%減(同3%減)の48億ドルだった。

 部門別では、サービス部門とソフトウェア部門が堅調だった。テクノロジーサービス部門は10%減(為替影響を排除すると1%増)、ビジネスサービス部門は10%減(同4%減)、ソフトウェア部門は6%減(同2%増)だった。システム&テクノロジー部門は23%減(為替影響を排除すると18%減)。短期契約は55億ドルと14%(同5%)減少したが、長期契約は14%(同27%)増の70億ドルとなった。

 粗利益率は43.4%で、前年同期の41.5%を上回った。サミュエル・J・パルミサーノ会長兼CEOは「厳しい経済状況の中、サービスとソフトウェアへのシフトおよび厳格なコスト管理により、引き続き堅調な結果を出せた。このペースで2010年には1株当たり10〜11ドルの利益を目指す」と語った。

 2009年通年の利益予測は前期の発表と変わらず1株当たり9.2ドルとした。

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